中国は必ず台湾、尖閣、南シナ海奪取に動く
日本よ!このままで勝てるのか?台湾有事
は絵空事ではない!
サイバー、情報、核、そして迫りくるハイブ
リッド・ウォー。危うい日本の危機意識に
警鐘を鳴らす!失敗の本質と歴史の教訓を学べ!
令和の若者へ託す21世紀の大戦略。日本はやが
て中国を凌駕するインドと連携せよ!
21世紀、新超大国、中国の台頭がもたらす緊張
は、誰の目にも明らかになった。
第一に、中国自身が超大国化している。
第二に、中国のナショナリズムである。
2008年のリーマンショック後、中国は西側の
凋落を確信した。大中華の自尊心が膨れ上がる。
第3に、中国共産党は中国史上初めて、津々浦々
に支配のネットワークを張り巡らせた。
超大国化した中国が最初に狙う大きな獲物は、
日清戦争の結果、日本に奪われ、国共内戦で
蒋介石が逃げ込んだ台湾の併合である。
台湾併合を唱えることは、中国共産党の正当性
を担保する。独裁を続ける中国共産党が権力に
居続ける理由は、「日欧米列強と蒋介石を
中国大陸からたたき出し、繁栄する強国
をつくり上げたのが中国共産党である」
という建国神話が求められる。
その建国神話の有終の美は、台湾併合でなく
てはならない。当然、台湾の人々の自由な
意思は、蹂躙されることになる。
3四半世紀の間、言論の府たる国会と日本政府
は、国民に対して、現実的な戦略論、軍事論を
提示することを怠った。例外といえる首相は、
吉田茂、岸信介、中曽根康弘、小渕恵三、
小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三の
7人のサムライのみである。
台湾有事は、日本有事である。
居合の構えが、紛争を抑止する。
安全の花壇があって、繁栄の花が咲く。
台湾の武力併合は、建国の父である毛沢東に
ならぶ業績を求めてやまない、習近平主席
の野心であり悲願である。
安全保障の基本は、将棋と同じである。
まず、相手の駒揃えを見る。
中国は、さまざまなシナリオで台湾侵攻の能力
を備えつつある。能力が備わってしまえば、あ
とは、最高指導者の意思とタイミング
だけの問題となる。
台湾侵略に現実味はある。中国を関与し、台湾
海峡の平和と安定を確保し続けることが、日本
にとって、米国にとって、最優先の外交課題
であることは言うまでもない。
「まさか」に備えるのが安全保障である。防衛
力整備には巨額の予算と長い時間がかかる。
米国の太平洋同盟国も、あてになるのは日豪
だけである。
まずは16万人を数える台湾軍が、どれほど
持ちこたえるかが、カギになる。米軍の
本格的来援には時間がかかる。
台湾有事は日本有事である。中国軍は台湾侵攻
の際、あらかじめ日本の防衛力の一部無力化を
図るだろう。尖閣諸島は、中国にとって
台湾の一部である。
南西方面で、中国はサイバー攻撃や電磁波攻撃
によって、自衛隊が依存する通信網や電力網
などの重要インフラを破壊し、自衛隊の戦
闘能力を奪ってくることも考えられる。
佐藤首相の兄、岸信介首相が政治生命と引き換
えに改定した日米同盟は、米軍が日本を核とし
て守りながら、日本にいる在日米軍が日本の
基地を使って、周辺の韓国、台湾、フィリ
ピンを守るという構図が、基本になっている。
台湾はいま、自由の島である。
居合の構えが紛争を抑止する。台湾有事は
起こさせてはならない。
兼原信克 (著)『安全保障のリアル。
現実主義者のための』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!