人はどのようにすれば育つのでしょうか。
これは人の上に立つ人間にとって
誰もが直面する問題の一つです。
いまや「古事記塾」を全国で展開する
今野華都子さんも、かつては
そんな悩みを抱えるお一人でした。
今野さんは2004年にエステティシャンとして、
世界一の称号を獲得すると、
その後、エステ店の経営者として立たれた際、
待っていたのはスタッフ育成の難しさでした。
CD「やさしく生きる」では、今野さんの
生い立ちと、エステティシャンとしての
矜持について語られるとともに、
いかに人を育ててこられたのかを
臨場感あふれる語り口でお話しされます。
縁あって一緒に働くようになったからには、
何としても育て切ろうという覚悟。
そして、その覚悟のもとに渾身の思いで
人育てに邁進し、見事に実践された今野さん。
その思いがほんとうにたくさん詰まっている
のが今回の今野さんの講演録です。
ぜひこの機会に耳を傾けてみてください。
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「やさしく生きる」
―自らを高め、人を輝かせる生き方
講師:今野華都子
本体=4,000円+税
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以下の文章は、本講演録に先立って
出版された『運命を変える言葉』に
載っている今野さんのお話の一部です。
本CDにも通ずる内容ですので、
ぜひご一読ください。
今野さんの思いが伝わってきます。
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私にとっての会社は、自分の能力を高め、
磨いて、社会に還元する場所なんです。
自分一人でやっていれば、
確かに個人的には儲かるかもしれませんが、
誰かを雇ったとなると、人のその機会を
提供するのが自分の仕事となります。
だから私がやるべきことは、
個人的に金持ちになることではありません。
──今野さんの「会社」に対する考え方が
実によく分かる言葉ですね。
時折、私の価値観をスタッフの子たちに話して、
「私とあなたの持っている能力は違うから、
あなたには私ができないことができる」と相手
の長所を丸ごと認めてあげることにしています。
その上で日々目指していく方向や
判断基準を示してあげる。
そして、その判断基準が一人ひとりに備わる
「良心」であることを教えていくんです。
──なるほど。良心による判断基準ですか。
私は小さい頃から群れをつくらないのが信条
でした。でも人を雇うというのは群れを
つくることなんです。
最初の子を雇った時に私が思ったのは、
ここは今野華都子個人が
裕福になるためのサロンではない。
世の中のどこかで生きていくはずの彼女たちが、
たまたま私の目の前に来た。
この人たちの能力を開発してそれを世の中に
還元し、喜んでいただけるステージをつくら
なくてはならない、ということでした。
その思いだけは絶対にぶれないようにしようと
自分に言い聞かせて歩いてきたつもりです。
──『運命を変える言葉』より
致知出版社の人間力メルマガ
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!