予測不能な時代を勝ち抜くには自前の「情
報分析力」が欠かせない。防衛省情報分析
官として国家安全保障の情報分析に携わ
ってきた著者が、プロも活用する情報
分析の手法をわかりやすく解説。事
例は国際情勢だけでなく、ビジネ
スや生活一般からも取り上げました。
とくに強調しているのは情報分析の「効率
化」です。まず「何を知るべきか?」とい
う視点で質問を設定します。次にその質
問に対する回答の方向性を定めます。
それから回答を解くためのドライバー(鍵)
を特定します。秘匿記事から重要情報を入
手する。情報源が秘匿されているからと
いって、その記事の正確性が必ずしも
低いわけではありません。
その記者が記事に絶対の自信があっても、
情報源を守るために本名を伏せることは
あるでしょう。ですから情報源が秘置
された記事には重要な情報が隠れて
いる場合がよくあります。
新聞やニュースの中で、「政府首脳」「政
府筋」「官邸筋」「政府高官」という言葉
がよく使われます。
これは、 政府首脳→官房長官、政府筋と
官邸筋→官房副長官、政府高官→官房副
長官また各省庁の局長クラスといった
具合に、置き換えて読め、ということです。
オフレコであっても、記事として掲載する
必要があり、内容に自信がある場合には、
こうした隠語を使用するようです。
大切なことは、インテリジェンスの「マニ
ュアルを実践に移す」ということです。
世には多くのマニュアルがありますが、
読んだだけでは体得はできません。
インテリジェンスも同様です。マニュアルを
読むだけでは「インテリジェンス・リテラ
シー」は高められないし、質の高いイン
テリジェンスを作成できません。
欧米情報機関の情報分析のマニュアルを読
むと、「なんだ、この程度か」というのが
ほとんどです。しかし、「知ること」と
「できること」はまったく次元が違います。
「そんなことは知っている」と思った瞬間
に「成長のエンジン」は止まります。
世に「知行合一」という言葉がありますが、ま
さに知識と行為が一体とならなければ「知っ
ている」ことにはならないのです。「たい
したことはない」と思うことを実践して
みることが重要です。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!