「非凡な」「尊敬される」会社になるための方法 第 715 号

 ソニーは起死回生なるか?  アップルはさらなる

成長を遂げられるのか?「売れる企業」「売れる

ブランド」とは何か? 2社のモノづくりや

経営戦略などを、過去から現在に至る

まで俯瞰して徹底的に検証する。

 企業に永遠はなく、栄枯盛衰が

繰り返されてきた。

 現在絶好調のアップルとて、1996年にスティー

ブ・ジョブスが復帰するまでは、「身売り

確実」と言われる状況にあった。

 それがなぜ現在のように、トップ企業

へと返り咲いたのか。

 ビジネスにはルールがある。

 それはモノ作りの手法であったり、売り方で

あったり、ソフトウェアを流通させる

ためのやり方であったりする。

 ある時期には、ある企業が作り上げた形で成功

を収めるが、次の企業がやってくるときには、

一見同じように見えるルールを、密かに、

自らがより有利になる方向に書き

換え、利益を誘導する。

 ルールの書き換え方が巧みで、ライバルに

気づかれにくいものであればあるほど、

勝利したときの旨みは大きくなる。

 相互に関連する産業を持っていることによる

「総合力」こそが、ソニーの成長を支えて

きたものであり、現在も他社と差別化

する要因となっている。

 ソニーコンピュータエンタテイメント(SCE)

が絶好調で、まだ東京の青山にオフィス

があった頃の話だ。

 社員食堂の内容について問われた久多良木健

社長は、即座にこう答えた。

 「お金はかかってもいいから、とにかく美味

しい物を食べさせるところにしよう。

 だって、みんなは家にも帰らず、半ばここに

住むようにして仕事をしているんだから。

 食事くらい満足できるものにしないと、

やる気なんて出ないよ」

 「元気な会社は社食が美味い」は、洋の東西

を問わない、共通の法則なのかもしれない。

 ソニーは2005年、当時アップルでインタラク

ティブメディア担当副社長を務めていた

ティム・シャーフを引き抜き、ソフト

ウェア開発の責任者に据えた。

 彼はその後、ソニーのソフトウェアとネット

ワークサービスの開発中核を担うことになる。

 彼はチームにこう語った。

 「アップルのソフトは昨日今日できたものでは

ない。失敗の積み重ねの上にある。iTunes

だって5年かかった。それが『明日には

できる』なんて勘違いするな。

一歩ずつやろう」

 現在のアップルの成功は、クックが支える

「物流コントロール」という基盤の

上にできあがっているのだ。

 ソニーミュージックエンタテイメントの社長で

あった、丸山茂雄は、ソニーについて

こう答えている。

 「そもそもさ、ソニーって、そんなにすごい

もの作ってたかい?違うんじゃないかな。

 ちょっと軽かったり、ちょっと音が

良かったり、それだけのものさ。

 でも、その『ちょっと』があるかないか

が、エライ違いなんだな」

 ちょっとだけ、違う。

 でもその「ちょっと」が欲しくてたまらない

 そんな製品をソニーが再び出せれば、

ソニーは復活するに違いない。

 思えばアップルだって、その「ちょっと」

の快適さでここまで成功したのだ。

 操作がわかりやすいかどうか。

 待ち時間をどう短くするか。

 そして、商品を買って箱を開けたとき、

どうやって驚かせるか。

 相手をいかに出し抜き、新しいルール

を作り、特別な商品を作るか。

 それが「非凡な」「尊敬される」会社に

なるための方法だ。

 今、世界はアップルのルールで動いている。

 そのあともアップルのルールが続くのか、

それとも別の企業がルールを書き換える

のか、何よりもそこが気になる。

 ビジネスの世界は勝ったものが正義。

 だが、そこでの勝ち方によって、「非凡である」

賞賛されるか、「狡猾である」と非難

されるかが決まる。

 好かれる会社になるには、うまくルールを書き

換え、それを人々が賞賛し、「非凡な製品を作

る人々の会社」と認識されることが必要だ。

 西田宗千佳

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今回も最後までお読みくださり、ありがとう

            ございました。感謝!

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