「うつ熱」というのは、「うつ病」とは全く
関係ありません。
頭など特定の部位だけ熱を持っている状態で
3種類に分けられます。
1.熱中症の初期症状
2.冷えのぼせ
3.頭脳の使いすぎ
頭部のオーバーヒートが原因の肩こり—-4
「症例と治療」
このタイプの肩こりの症例をお伝えします。
(1)Sさんは40代前半の男性。
「3.頭脳の使いすぎタイプ」
仕事は頭脳労働主体で、ほとんどの時間パソコン相手。
最近、両こめかみの奥の方に鈍痛があるので、
脳外科でMRI検査してもらったが異常なし。
肩こりもキツイので、口コミで来院。
ご本人は、肩こりと疲労による頭痛と判断されて
いる様子。
◆Sさん 「最近忙しくて、疲労がたまって肩がこっているんです。」
◇わたし 「いつから、どのあたりが特にこりますか?」
◆Sさん 「以前から肩こり症なんですが、最近特にひどいんです。
首筋から背中にかけて、芯があるように張ってしんどいし、
頭も異常なしなんですが、何かぼんやりして重いんです。」
◇わたし 「それでは、検査してみましょう。」
〈首や肩周辺、背中など8種類の徒手検査をおこなう〉
◇わたし 「特に歪みはありませんが、側頭部と頚部に熱反応がありますね。」
(手のひらを頭から数㎝離し、前、後、頭頂、側頭、頚部から
放射している熱の強弱を感じ取る検査の結果)
◆Sさん 「そうなんです。その奥が重たいので脳外科で診てもらったんですが、
なんともないようなんです。」
◇わたし 「これは頭脳の使いすぎによるうつ熱ですね。
こめかみの奥で、まるで頭の中で何かが燃えているような、
てのひらにチクチクとした熱感を感じます。」
◆Sさん 「それって、いったいどうゆうことなんですか???」
◇わたし 「特にパソコンなど電磁波障害をうけやすいところで
長時間の頭脳労働をしていると、頭がうつ熱しやすくなるんです。
うつ熱というのは、そういうストレスが熱に変わってたまっている
状態なんです。」
◆Sさん 「ここで、治してもらえるんでしょうか?」
◇わたし 「大丈夫ですよ。これに対しては低周波やマッサージでは不十分で、
氷水を使って熱交換して頭部の熱を捨てる頭部冷却がベストです。」
◆Sさん 「では、お願いします。(よくわからんという表情で)」
〈ウォーターベッドで横になって5つの氷のうを頭に巻き付ける。
そして40分間冷却した後、10分程度マッサージを行う。〉
〈その後再度熱の検査をして、放射熱の消失を確認後〉
◇わたし 「熱は抜けたように思いますが、ご気分はいかがですか?」
◆Sさん 「今は、ちょっとポーっとしていますが、芯がとれたような感じです。」
◇わたし 「しばらくの間、ぼんやりした感じが残るかも知れませんが、
そのあとは、スッキリすると思います。
もし、数日以内に同じような症状が出たら、再度冷却が必要です。
うつ熱が強い場合は、2.3回やらないととれませんから。」
〈4日後頭部冷却を予約のうえ来院される〉
◇わたし 「その後の経過はどうでしたか?」
◆Sさん 「あのあと、家に帰ったらスッキリして肩こりや頭痛もとれました。
気持ちよかったし、もう一度やってもらいたいので来ました」
〈簡単な検査をした後〉
◇わたし 「まだ、少しだけ熱感がありますが、だいぶ良くなりましたね。」
〈前回同様、横になって氷水で40分間頭部冷却してから〉
◇わたし 「前回より氷が冷たく感じませんでしたか?」
◆Sさん 「この前より冷たく感じました。どうしてですか?」
◇わたし 「それが頭の中にたまった熱が抜けた証拠ですよ。
正常な人には、こんなに冷やされたら冷たく感じるのが普通です。」
◆Sさん 「肩こりもずいぶんましになりましたし、助かりました。
なるほど、やっぱり熱が原因だったんですね。」
その後、来院がないので、再発していないようである。
【ポイント】
春や秋でも、運動不足で頭脳を使う仕事のひとや、精神ストレスが
溜まると、肩こりをともなう、うつ熱症となる。
夏場は、熱中症の初期症状や冷えのぼせのひとも加わり、
頭部のうつ熱症が多くなる。
これにたいしては、氷水で熱交換するのが一番。
ただし、脳に溜まった熱を取るのは大量の氷が必要なので、
一般家庭での対処は難しい。
●今回も紹介しました頭部うつ熱、じつは7年前に
それとは知らず1週間40度の高熱でうなされつづけ
たのは、他ならぬわたしです。
病院での検査でもわからず、知識として学んでいた
プロのわたしが、気づかなかったのですから、
お恥ずかしいことです。
けれど、ひどくなれば熱中症で命を落とす可能性も
ある症状なのです。
ひとりでも、わたしの二の舞を作りたくありません
ので必死です。
メルマガの力は小さいけれども、なんとかそういう
ひとのお役に立てればと願っています。
人類健康化の水先案内人/岡田さいじさんのブログ
より許可を得て転載
ブログ・所長の引き出し 2008年9月 7日 発行
http://kenkokagaku.lekumo.biz/blog/
【真理にかなった施術法&健康法の選別と開発】
大阪市住吉区帝塚山東3-4-10健康科学整体研究所
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!