相手に対して何ができるのかを考えていくと
いうことなのです。
現在、私の仕事は、人と会うことが一番の
ベースになっている。
週5日、毎週月曜日から金曜日までのランチ
とディナーは、かならず誰かと一緒に食事を
することにしている。
どうしてこれほど多くの人に会っているのか。
理由は単純、私一人では何もできないからだ。
「いかにして相手の役に立つか」に思いを
致さなければ豊穣な人脈は築けない。
「頼むより頼まれる人物になる」。
人脈づくりは、ここから始めよう。
(大前研一)
さらに言うと、私の考える人脈とは、情報を交換
したり、人を紹介したり、刺激しあったりして、
一緒に成長していけるようなマインドの
高い仲間のことだ。
自分の価値観に合った仲間を見つけ、つながりを
持ち、ともに高めあうことが、「レバレッジ
人脈術」の大きな目的だ。
「ギブ・アンド・ギブ」ではなく「コントリ
ビューション(貢献)」が基本。
私がもっとも大切にしているのは、
コントリビューション。
人脈とは大きな目標に沿って、ゆっくり
つくられるもの。
自分が何をしたいかを明確にし、人の
つながりを大事にし、マインドの高い
人とのつながりをつくっていくと
いうスタンスでいいのだ。
「飛び込み営業」で成功するはずがない。
効率的なのが「コンサル営業」。
相手のニーズを聞いた上で、自分の持って
いる能力を提供する。
そのためには事前に相手のことを調べるし、
アポイントの前に自社のことを知って
おいてもらう必要がある。
私も両方の営業手法を経験している。
新卒で入社した外資系の国際見本市主催会社で、
担当した眼鏡業界をよくわからないまま訪問し、
「このサービスを買ってください」
と連呼するだけだった。
当然、相手にされなかった。
やはり相手のことを知らないとダメだと痛感した
私は、まず過去3年分の業界紙をすべて読み、
業界の流れを頭にたたみ込んだ。
その上で、見込み客をある程度絞り、売り込みを
一切せず、とにかく情報交換に徹することにした。
そうすると、自分の情報を提供することで、相手
からもっとリアルな情報を教えていただける
ことに気づいた。
これを10件も繰り返せば、業界の人より
業界に詳しくなった。
いただいた価値ある情報を提供すると、
さらにいい情報を得られる。
こうしてインプットとアウトプット
を繰り返すことにした。
「彼はいつもいい情報を持ってきてくれる」と
思ってもらえるようになり、信頼感につながった。
価値ある情報提供をするには、自分自身が
常に情報収集を怠らないこと。
自分の得意分野から提供すること。
一般紙やビジネス雑誌などに常に目を
通す癖をつけたほうがいい。
ビジネス以外の部分で共通の話題を持ち、
いろいろ雑談に通じているのは、人脈を
広げる上でおおいに役立つ。
仕事の話ばかりしているようでは、
そのうち息が詰まってくる。
トップセールスマンは営業のうちの
9割は雑談であるという。
放送作家であり、文筆家としても活躍されて
いる小山薫堂氏が、ワインについて
こんなことを語られていた。
「ワイン好きの集まりで隣に座った人と仲良く
なったり、とくにハイクラスの人たちとの会食
では、ワインの嗜みがあるとないのでは大違い。
ある意味、基礎的語学のようです。
ワインがなかったら、こんなにつきあいが
広がっていなかったでしょうね。
僕、ワイン好きで本当によかった」
何かの共通点を見つけ、会をでっち上げろ。
会を立ち上げる際、あまり厳密な理由は必要ない。
平たくいえば、でっち上げればいい。
たとえば、何か自分の得意分野、自分の趣味趣向に
合うことや、自分が取り組んでいることでもいい。
人の輪というものは、何らかの共通点が
あると溶け込みやすくなる。
私は、会を主催する際、出席者が10人以上の
場合はかならず立食形式にする。
回遊できる形にして、大勢とコミュニケーション
がとりやすい場作りをすることが重要。
また開始にあたって、主催者挨拶などは行わない。
私が発想のベースにしているのは、
アメリカに留学中に参加したパーティ。
彼らは非常にパーティ上手で、その場で初めて
会った人とでもすぐに仲良くなれる。
各自があちこち歩き回り、出会った人と少し会話
を楽しんでから、「ちょっと飲み物を取ってくる」
と言いながらまた他の場所へ移動する。
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!