全日空(ANA)で24年間、
客室乗務員を務め、天皇皇后両陛下や各国
要人のVIP特別機担当として活躍して
こられた里岡美津奈さん。
CAとして最前線で活躍してこられた里岡さん
には、チャンスを呼ぶ3つの習慣があったと
いいます。
『致知』2017年11月号に掲載された記事の
一部をご紹介します。
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「チャンスを呼ぶ3つの習慣」
里岡美津奈(元ANAトップ
キャビンアテンダント)
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入社九年目、平成六年に転機が訪れました。
この年に全日空が初めて、
皇族の方々や国賓クラスのお客様だけを
接遇する客室乗務員の訓練制度をつくったん
ですけど、呑気な性格の私がその第一期生に
選ばれたんです。
決して他のCA(キャビンアテンダント)と
比べて美しいわけでもなく、
出身校がいいわけでもないのに、
どうして選ばれたんだろうと。
自信が持てなかったので上司に聞きに行ったん
です、私を選んでくださった理由を。
スラスラとこんなところが選ばれた理由です
よと言われるのかと思いきや、上司が
「うーん」ってすごい悩むんですよ。
「でも、何かありますよね」って聞いたら
「……あまりミスがないよね」と。
私の周りのCAもミスしてないなと思って、
「その他には何かないですか」って聞いたら、
「いつも笑顔だよね」と。
いや、皆だいたい笑顔だよなと思って、
もう一回食い下がると、
すごい悩んで、「いつもきちんとしてるね」と。
そこでさすがの私もこれ以上突っ込んでも
出てこないなと諦めて、
「ああ、そうですか。
精いっぱい頑張らせていただきます。
ありがとうございました」
と言って退室しました。
がっかりしながらも上司の言葉を振り返る
中で、私はすごいことに気づいたんです。
というのは、その言葉の中に
同じ単語がついていたんですね、
「いつも」っていう。
いつも笑顔でいつも身嗜みが整っている。
これは点数が読める人なんだろうと思ったん
です。
調子がいい時は百二十点のパフォーマンスが
出せるけど、調子が悪い時は五十点しか
出せないというムラッ気のある人と、
私のように百二十点は出せないけど、
調子の波がなくどんな時でも八十点を出せる人。
自分が経営者だったら、
どっちを天皇陛下の担当につけますかと。
やっぱり点数の読める人、安定感のある人
ですよね。
私は上司の言葉をきっかけに、
そこが自分の強みなんだと気づくことができ、
以来、「いつも」ということを意識して
継続するようになったんです。
特に心掛けてきたことは三つあって、
「いつも笑顔でいる」
「いつも身嗜みを整えておく」
そしてもう一つは、
「いつも相手の期待より少し上を目指す」。
この三つをモットーに、
周囲から里岡さんに頼んでよかったと思わ
れる仕事を目指していきました。
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!