近江商人の子孫として
「三方よし」の教えを実践し、
かつ広め続けている
ツカキグループ社長の塚本喜左衛門さん。
京都の地で150年以上続く
専門商社の跡継ぎである塚本さんに、
幼少期より学んできた
近江商人の教えをお話しいただきました。
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(塚本)
家訓として大切に受け継がれているのが、
『易経』の「積善の家に必ず余慶(よけい)あり」
の言葉です。よいことをすると必ず子孫に
幸福が訪れるという訓戒で、
この額は複製して会社にも飾っています。
教育という面では、祖母がその中心でした。
幼少期は毎朝早くに布団を引き剥がして起こされ、
お経を読む練習から一日がスタートしました。
学校から帰ると針仕事をしている
祖母の元に膝をついて挨拶をする。
そういう厳しい環境で基礎を躾けられました。
祖母から事ある毎に教えられたのが
塚本家にある「長者三代鑑」の掛け軸の
教えです。
一番下の絵が夫婦共に汗を流して真っ黒に
なりながら炭俵をつくって働く創業者の絵で、
真ん中は仕事をせずに
芸事にうつつを抜かす二代目の姿。
そうすると三代目で破綻し、
一番上に描かれているように
赤犬に吠えられる生活を余儀なくされる。
この三代の絵を用いて、
「いま怠けると将来必ず苦労することになる」
と懇々と諭されました。
(―含蓄のある教えです。)
(塚本)
これらの教えなど近江商人の精神を
日常生活の中で学んできました。
その他、祖母の話で一番心に
残っているのが終戦直後の話です。
私の父は第二次世界大戦時に……
※『致知』最新号では、
ツカキグループ社長の塚本さんに、企業永続の
極意、成功の要諦をお話しいただいています。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!