全盲の身でヨットを操り、
太平洋横断という快挙を成し遂げた
岩本光弘さん。
かつて光を失い、夢を打ち砕かれ、
絶望の底に沈んでいた岩本さんの
心の支えになったものは何だったのか。
人生の歩みを語っていただいた
インタビューの一部をご紹介します。
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(―お生まれは熊本県だそうですね。)
(岩本)
ええ、天草です。生まれつき弱視でしたが、
最初は野球をやれるくらいの視力は
ありました。ところが13歳の頃から視力が
徐々に落ちてきて、ボールが捕れなくなり、
バッターボックスに立てば三振ばかり。
辛かったですね。結局16歳で完全に
見えなくなってしまいました。
夜に歯磨きをする時、
歯ブラシにつけようとした
歯磨き粉が指についてしまいましてね。
歯磨き一つまともにできない人生なんて
耐えられないと思って、
橋から海に身を投げようとしたんです。
ところが欄干をうまく乗り越えられなくて、
もう一回試みようとしたところへ
亡くなった伯父の声が聞こえてきたんです。
「死ぬんじゃない!」と。
(―身を投げようとするところへ
亡くなった伯父様の声が。)
(岩本)
不思議な体験でした。
母親の兄なんですけど子供がいなくて、
生前は僕を我が子のように可愛がって
くれていました。その伯父からこう
諭された気がしたんです。
「世間には、目が開いていても何のために
生きているのか分からないような人が多い。
そんな人も、目の見えないおまえが努力して、
チャレンジし続ける姿を見ればきっと
勇気づけられる。
真っ直ぐ生きろ、チャレンジしろ。
おまえの目が見えなくなった意味は
そこにあるんだ」と。
(―素晴らしい訓戒です。)
(岩本)
それを聞いてすぐに気持ちが切り替わった
わけではありません。
けれども一つだけ強く思ったんです。
死んじゃいけないと。
そして……
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!