「日本の借金は1000兆円以上もあり財政
破綻間近である」というウソ。「日本の
人口は8800万人にまで減少し日本
経済が衰退する」というウソ。
「財政再建のため、社会保障の財源が足り
ないから、消費増税するしかない」という
ウソ。「年金制度は崩壊する」という
ウソ…等々。世の中にはフェイク
ニュースや的外れな議論が溢れている。
思い込み、というのは人によってずいぶん違
うらしいが、そもそも筆者の頭の中には思い
込みというものが存在しない。何かを論じ
るときは長期間のデータや海外の事例な
どを見るから、思い込むという感覚が
正直よくわからない。筆者は運命す
らもすべて確率で考えるから、そ
のときの運なのか、そうでなけ
れば何%の確率で起こったのかと考える。
よく「高橋さんの議論の強さの秘訣は?」と
聞かれるが、心がけていることは非常にシン
プルだ。「川を上り、海を渡れ」。
これは筆者が大蔵省(現在は財務省)に入省
して間もない頃、報告書を作成していた
ときに先輩から受けた指導だ。
もちろんこれは比喩的表現で、「川を上る」
は「歴史を遡って過去の経緯を調べること」、
「海を渡る」は「海外の事例を調べる
こと」を意味する。
大学では数学を専攻し、数量分析を使えば
現状を的確に把握できるし、将来すら予測
できる。そう考えていた筆者にとって、
この教えはシンプルながらも思考の
裾野を大きく広げてくれた。
データに弱い人には、グラフを描けないし、
読めないという特徴がある。例えば、
説明する高齢化問題もそうだ。
「日本の高齢化はどのように推移していく
のか予想でもいいからおおまかなグラフ
を描いてみて」といっても、それ
すら描けない人が多い。
データに強くなりたいなら、自分でグラフ
を描くクセを身につけておけばいい。
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正しく読み解く方法』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!