致知物語 Vol.3
「最大の試練に見舞われて」
創刊八、九年目頃から、
急カーブを描いて『致知』の部数は
伸びていきましたが、最大の試練は、
創刊十四年目を迎えた一九九一年に訪れます。
ある大きな出来事をきっかけに、
『致知』の部数は激減。
毎日、多くの読者が購読を中止する、
という事態に見舞われます。
『致知』にとって初めての大きな逆境でした。
そんな時、次のような言葉を掛け、
『致知』を励ましてくださった方がいました。
私はFine weather friendではない
(天気が良い時だけの友達ではない)
小島直記(作家)
節から芽が出る
日比孝吉
(スジャータめいらくグループ創業者)
志ある者は事こと竟ついに成な る
渡部昇一(上智大学名誉教授)
我が国に有力な経営誌は数々ありますが、
その中でも、人の心に焦点
をあてた編集方針を貫いておられる
『致知』は際だっています。
日本経済の発展、時代の変化と共に、
『致知』の存在はますます重要になるでしょう。
稲盛和夫(京セラ名誉会長)
そして、森信三先生からは、
こんな言葉を掛けられました。
「人間は逆境に遭うと、それが十年も続くと思う。
しかし、逆境というのはせいぜい三年だ。
その間はじたばたせず、脇目なんか振らず、
すたすたと自分の信念する道だけを歩いていきなさい」
さらに続けて、口にされたこの言葉。
『致知』の読者が十万人になったら日本は変わる――。
このひと言が私どもの大きな心願となり、
『致知』は新たな一歩を踏み出すことになりました。
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!