毎号、その道で活躍されている方々の人生を
ギュッと凝縮してお伝えしている「致知随想」。
まず、このコーナーからいつも読んでいる
という読者の方も多くおられます。
それぞれのご体験談から、生きた
人間学を学びます。
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「経営を伸ばす顧問弁護士」
三谷 淳(未来創造弁護士法人代表弁護士)
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1996年、大学3年生の時に司法試験に最年少
で合格した私は、大手法律事務所に勤めた
後、2006年に独立開業。
現在は上場企業から中小企業まで、業種業態
問わず百数社の顧問弁護士を引き受けています。
私は弁護士の他にも税理士の資格を持ち、
上場企業の取締役も務めているため、
三つの立場から経営判断に努め、
顧問先の約97%は黒字経営です。
これまで裁判を知り尽くしてきて
分かったことは、裁判はやっても
あまり意味がないということ。
それよりも大事なのは、トラブルの予防や
交渉による早期解決だと気づき、その点
を強化した助言をしています。
最近ではありがたいことに、「日本一
裁判をしない弁護士」と呼んでいた
だけるようになりました。
そんな私が弁護士を目指したのは、特段大
きな夢や志があったわけではありません。
母が倹約家だったため、自分で自由に使
えるお金が欲しいという単純な理由に
加え、中高時代に芸術やスポーツ
では人に敵わないと痛感し、学
力で勝負しようと決めたのです。
司法試験の受験資格が大学3年生からだと
知ると、そこに焦点を定めて逆算し、
1日13時間、猛勉強。
当時の合格率は2%でしたが、無事に
目標どおり合格しました。
卒業後は大手弁護士事務所に入りまし
たが、当時の私は先生と呼ばれ天狗
になり、常に自信過剰でした。
僅かな時間で成果を出し、夜な夜な遊び
翌朝ゆっくり出社するなど、自由
奔放に働いていたのです。
一方で、自分が本気を出していない
ことを誰よりも自覚していました。
このままぬるま湯に浸かっていてはだめだと
危機感を抱き、自ら厳しい環境に身を投じる
ため、30歳の時に独立を決意しました。
いま思えば恥ずかしい限りですが、能力に
溺れていた私は、独立してからも殿様
商売を続けていました。
時間を守らない、電話の折り返しを
しないなどは日常茶飯事。
それでいて、「なぜ売り上げが伸びない
のか」「なぜスタッフやお客さんから
評価されないのか」、そんな不平
不満を抱いて、悶々とする毎日
を過ごしていたのです。
転機が訪れたのは……
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!