和歌山の谷井農園の農法はとても
ユニークです。
どこまでも自然界と波長を合わせその力を
活用することで最高品質のみかんやフルーツ
ジュースの製造に成功されました。
谷井康人さんのインタビューの一部を
ご紹介します。
────────[今日の注目の人]───
☆ 一流シェフを唸らせるみかん ☆
谷井 康人(谷井農園代表)
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──みかん農園を継がれて、まず手掛けられた
ことは何ですか。
市場に出荷しても十分な収入が見込めそうも
なかったので、個人通販を手掛けました。
高校二年の時に読んだ『百姓はおもしろい』と
いう本に、りんご農園の方が個人通販を始め
たらたくさんの注文が来た、という話が
紹介してあって、それが頭にあったんです。
──手応えはいかがでしたか。
一年目はたまたま当たり年で、いいみかんが
たくさん採れたんですが、二年目は逆に
クレームが相次ぎました。
去年のほうが美味しかったって。
それで、毎年安定していい味を出すことに
取り組み始めたんです。
──具体的には、どんなことをなさった
のですか。
最初はいろいろ人工的に手を加えてみたん
ですが、甘くはなってもどうも美味しくない。
結局、自然な栽培方法を追求することに
しました。
その年の天候に逆らわずに、自然体でしっかり
陽を当てて完熟させる。
除草剤や農薬をなるべく使わずに、何もしない
状態に限りなく近づけていくやり方を
模索していったわけです。
自然界には草や虫がつくる生態系があって、絶妙
なバランスで維持されていますから、草を抜い
たり虫を殺したりするとその生態系が
壊れてしまうんです。
そういう不自然な環境で育てられたみかんが
美味しく育つはずはありません。
逆にこちらが余計な手を加えないと、みかんの木を
含めた草や虫が、自分たちでそのバランス
を保とうとして動き始めます。
土中の微生物も力を取り戻して、みかんの木
にも細かい根がたくさん出てくるし、
葉っぱも多くなるんです。
山の木って何もしないのにすごく元気
でしょう。
それと同じ状態まで持っていくのが
理想なんです。
そのために重要なことは……
※自然と一体になった谷井さんのみかん
づくりやジュースの製造については
『致知』9月号をご覧ください。
『致知』2016年9月号
特集「恩を知り 恩に報いる」P44
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!