大阪の荒れた公立中学から7年間で13回もの陸上
日本一を生んだカリスマ体育教師・原田隆史。
驚異的な勝利の裏には、「ち密な目標設定」「マジメ
を教える態度 教育」「できることの継続」からなる
独自の「心づくり指導」がありました。
原田 式指導は、教育者だけでなく企業経営者にも
熱烈に受け入れられ、大手外食チェー ンなどでは、
社員のやる気創造に劇的な成果を生んでいます。
本書はその方法論を 子どもたちへの指導や企業研修
などのエピソードを織り交ぜながらまとめたもの。
子育ての指針となるだけでなく、部下の人材育成、
やる気創造に悩むマネジャーや 経営者にも
是非おすすめしたい一冊です。
数十年前、教育に夢と理想を描き、「だれから
も愛される楽しい先生」になろうと
はじめての教壇に立った。
「夢、理想、ガッツ」さえあれば
できないことはない。
自信満々のスタートだった。
しかし、現場は「荒れて」いた。
大学で学んだ指導技術は、私には役に立たず、
悩んだ末に指導方針を変えた。
生徒が私の話に耳を傾け、やる気を起こす
ような人間力と指導力。
この2つに重点を絞り、ひたすら
向上に励んだ。
心づくり指導の中心は、「態度教育」と
「目標設定」にある。
まず、はじめに徹底したのが「静」と
「動」の態度教育だった。
静の態度教育とは、「靴をそろえる」「椅子を
入れる」「鞄を立てる」という3つの基本的
な習慣や、身だしなみ、背筋をピンと
伸ばした姿勢を教えること。
これは他人とのコミュニケーションが苦手で、
まじめを恥ずかしがる若者でも今すぐに、自
分の気持ちひとつで静かに始められる。
書いて書いて書きまくって、
イメージをつくる。
まず、目標を達成した時の成功
イメージを鮮明に描く。
それを目標設定用紙に細かく、詳しく、
書いて書いて、書き込むのだ。
その目標を潜在意識に叩き込んで
確実に自分のモノにしていく。
スポーツなどの結果は、表面上は体格や技術、
体力の違いで勝負がつくように見えるが、
実は違う! 最後は「心」なのだ。
私は長年の指導経験から態度教育の重要性
を理解し、指導の基本においてきた。
学校の荒れは赴任1年目に服装や挨拶など
の態度教育を徹底したことでおさまった。
態度教育の再徹底によって、日本一に
なれたのがIだった。
Iの足元をみると、靴のつま先が
微妙にずれていた。
それを見て、わたしは全部員を
集めて言った。
「今日から態度教育を徹底的にやる」
他人の靴までそろえる態度修行。
その日から、とにかく挨拶、時間厳守、服装、
準備、片付け、姿勢、靴、椅子、鞄などに
こだわり、徹底的に態度教育をやり直した。
試合当日の早朝、全員の部屋を点検すると、どの
部屋もハウスキーピングが不要なくらい、
チリひとつ無く、片付いていた。
Iの部屋は髪の毛一本落ちておらず、ベットも
シワひとつないくらい丁寧に整えてあった。
「よし、これならやれる」と確信した。
星野仙一監督も、トルシエ監督も
態度教育からはじめた。
わたしは教師なりたての頃は、面白い、
人気者の教師になろうとした。
しかし、いざ現場に出ると子供が
まったく言うことを聞かない。
そこで、ノウハウより、しつけが
必要だと悟った。
挨拶にはじまり、服装、時間に遅れないこと、
言葉遣い、文章の書き方、消しゴム
の使い方まで教えた。
鬼軍曹とか、ヒトラー、マッカーサーと
いうあだ名までついた。
サッカー日本代表のトルシエ監督は、当時の
記者会見で、「日本選手をまずジェントル
マンにする、態度を徹底する」
と宣言した。
できることの継続こそが、心を強くする。
目標を立てて、態度教育を徹底して、そのうえで、
今の自分が出来ることで人に役立つことを
3年間、千日間休まず続ける。
できることの継続こそが心を強くする。
皿洗いも千日間続ければ必ず達成感が出てくる。
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!