この箱は何を入れ、どこに向かい、どのような
影響を世界に与えるのか、世界経済の血液とも
言われる海運物流のカギを握るのはこの「箱」
である。また、「コンテナの動き」を追え
ば、世界経済の流れもつかめる。経済を
動かし、生活・ビジネスを支えるコンテナに迫る。
私たちは、身近で大切な存在のことは、しば
しばその重要性を忘れてしまいがちだ。
世界中でさまざまな荷物を運ぶ、コンテナ
は「経済の血液」なり。
海運会社の人々の間では、「水と空気とコンテナ
輸送」といわれる。なくてはならないもの、と
いうこと。
納豆用の大豆は、多くが北米からコンテナ
で輸入されている。
「コンテナの動き」で、世界経済が読める。
コンテナ輸送量は「先行指標」なり。
大手海運会社には、マクロ経済の分析・検証を
担当するスタッフがいる。
コンテナ輸送量が、輸入側の実質GDP
と強い相関関係にある。
コンテナの製造は、いまでは中国が98%
のシェアを占めている。
日本の港湾は、存在感が小さくなっている。
シンガポール、釜山、ロッテルダムを除くと
取扱量で上位10位を占めているのは、
すべて中国の港である。
日本の都市部港湾、地方港湾ともに、輸入量
に比べた輸出量の少なさが目立っている。
もはや、コンテナ輸送なしに、我々の生活は、
成り立たせることはできない。
著者は松田 琢磨:拓殖大学商学部教授。筑波
大学第三学群社会工学類卒業、東京工業大学
大学院理工学研究科博士後期課程単位取得
退学。博士(学術)(東京工業大学)。(公財)
日本海事センター主任研究員を経て、
2020年4月現職。専門分野は
海運経済学、物流(国際・国内)。コンテナ輸送、
市場と業界の動向、国内雑貨輸送に関して
調査・研究を進めている。
松田 琢磨 (著)『コンテナから読む世界経済』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!