長野県上田市真田町。
以前は子供の非行・犯罪が
絶えなかったというこの小さな町は、
いまや全国でも抜きんでた学力を誇る
一地域へと変貌を遂げました。
この変革の立役者が、
上田市元教育委員長の大塚貢さんです。
大塚さんはいかに子供たちの心を掴み、
健康を取り戻していったのか。
その一部始終について語っていただきました。
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(大塚)
私が中学校の校長になったのは、平成4年でした。
生徒数1200名の大規模校でしたが、
その荒れ方はもう非行なんてものじゃないですね。
立派な犯罪です。強盗、窃盗も多いです。
学校の廊下をバイクで走ったり、
窓ガラスは次から次へ割られ、
不登校も常に60~70人いました。
* * * * *
そこでまず、取り掛かったのは授業の改善でした。
徹底的に研究授業をやって、
「こうしたらどうか、ああしたらどうか」
と先生同士が互いに切磋琢磨し合う。またそれ
ぞれが教材研究や指導方法を研究していくと、
次第に授業のレベルが上がっていきました。
授業がおもしろいかどうかのバロメーターは、
なんと言っても子どもの姿勢です。
机に伏している子がほとんどいなくなり、
みな姿勢を正して授業に臨むようになりました。
いま、学級崩壊とか子どもが
本気で勉強しないとかいいますが、
99%は授業がつまらないのを
子どものせいにしているだけだと思います。
朝礼で子どもたちが貧血でバタバタ倒れたり、
遅刻したり、登校しても保健室にいるので、
これはもしかしたら食と関係が
あるのではないかと思いました。
平成4年の頃で、まだ「食育」
などという言葉もなかった時代です。
* * * * *
全校生徒の食の調査もやりましたが、
朝食を食べてこない子どもが38%。その
子たちもやはり非行や犯罪まがいのことを
したり、いじめなどに加担していたりする。
あるいは無気力な生徒が多かったです。
ただ、朝食を食べていると答えた生徒にしても、
実態はほとんどがパンとハムやウインナ、
それと合成保存料や着色料、
合成甘味料の入ったジュースです。
そして夜はカレーや焼肉が多かったですね。
こういう食事ばかりではカルシウムやミネラル、
亜鉛やマグネシウムといった血管を柔らかく
したり、血をきれいにする栄養素はまったく
摂取できません。
だから子どもたちの血液がドロドロで、
自己コントロールができない体になって、
普段は無気力でありながら、突如自分の
感情が抑えきれなくなってしまう。いくら「非行
を起こすな、いじめるな、勉強を本気でやれ」
と言ったところで、体がついていかないのです。
そういったことをPTAの席でお話しして……
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!