4.捨てる
勘違いしやすいですが、不満をいくら解消しても、
マイナスの感情が一時的にゼロに近づくだけで、
幸せになれるわけではありません。
ストレスに上手に対処している人は、
どうにもならない悩みを解決しようとせず、
その時間をもっと幸せになれる何かに
使うことを意識しています。
ネガティブな感情を減らそうと躍起になるより、
ポジティブな感情を増やすほうが幸せになれる
と知っているのです。
捨てるとは「選ぶ」ことでもあります。休日に
仕事の悩みで悶々とし続けても状況は変わりま
せん。家にいる時は家族との会話を最優先する
など、あなたにとって何が大切かを考え、
適宜気持ちを切り替えることをお勧めします。
5.体を使う
心が緊張している時、筋肉は収縮し、体は硬く
なります。対処の上手な人たちはその都度、
体を使うことで緊張を緩和しています。
その例がジョギングやエアロビクスといった有酸素
運動です。一定のリズムを伴うこれらの運動をする
と、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが多く分泌
され、多幸感が得られると言われています。
時には100メートルダッシュや腕立て伏せなど
強めの運動を取り入れてもよいでしょう。
運動の最中は悩みを忘れますし、
主に就寝中、筋肉修復のため分泌される
成長ホルモンには抗ストレス効果があり、
健康な体と心の維持に役立ちます。
また、辛い時は顔を上に向けてみましょう。
これだけでも俯いているより気分が楽に
なるはずです。
6.書く・話す・読む
いつも漠とした不安に悩んでいるという方に薦めて
いるのが、その要因を箇条書きするワークです。
例えば会社をクビになるのが怖いなら、
なぜそれが怖いのか。収入減の不安が原因なら、
一体いくらあれば足りるのか、
今後どのように貯めていったらよいのか……
という要領で、心のわだかまりを明瞭にして
いくのです。
自分で書いた内容を一か月後に見返してみま
しょう。大半の方が、不安の8~9割が、現実
には起こらなかったことに気がつくはずです。
悩みを親しい人に話す、
小説や自己啓発書を読むこともまた、
心を鎮めることに繋がります。
7.新しい出会いを求める
ストレス耐性を高める上で、
新しい知識や趣味、
人間関係を持つ心があるかどうかは重要です。
会社勤めの人は自宅との往復が続き、
それ以外の人間関係が希薄になりがちです。
その何が問題かと言えば、仕事で失敗し
評価が下がった際、それが世間全体からの
評価と勘違いする恐れがあるのです。
積極的に新たなコミュニティへ参加することで、
メンタルの健康が保たれる可能性が高まります。
(本記事は月刊『致知』2020年12月号
連載「大自然と体心」より一部抜粋・編集した
ものです)
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!