「簿記」という言葉は聞いたことはあるけど、
数字が多くてちょっと難しそう‥‥最近、会
社の同僚がいつのまにか簿記の資格を取得
していて少し危機感を感じてきた‥‥
将来のキャリアアップ・就職活動のアドバン
テージにするために簿記の勉強を始めたい、
本書は、そんな貴方を「簿記世界」の玄
関先までご案内いたします。貴方の簿
記に対するイメージが、がらっと
変わると思いますよ。
会社で起きたことを記録する。
「帳簿」に「記録」する。
会社を取り巻くさまざまな出来事を記録する
こと、より正確には「帳簿というノートに
記録する」作業のことを簿記という。
将来の計画に役立てる。
簿記では帳簿に記録した個々の出来事を関連
する項目ごとに加工し、最終的に「儲けを
まとめて示す表」や、「財産の状況を
まとめて示す表」などを作成する。
簿記は過去の事実の記録だけではなく、
経営者の将来に向けての舵取りにおい
ても大きな役割を果たしている。
作業の大まかな流れ。
データ作成作業(仕訳作業)
↓
データ加工作業(転記作業)
↓
データ確認作業(試算表の利用)
↓
データ修正作業(精算表の利用)
↓
データ表示作業(儲けと財産)
ポイントは、貸借対照表と損益計算書の基本
構造を試算表の重層構造との兼ね合い
で理解すること。
そして、勘定科目の配列ルールの基礎を
しっかり頭に入れること。
仕訳に始まり仕訳に終わる。
最初から最後まで首尾一貫した基本動作が、
左と右に書き分けて、左と右に整理して
いくという作業だ。逆に言えば、こ
れこそが複式簿記の最大の特徴
であり、優れた点なのだ。
「簿記の学習は仕訳に始まり仕訳に終わる」
といっても過言ではない。これが早く正確
にできるようになれば、簿記の学習は
半分ぐらい終わったようなものだ。
仕訳のからくりを整理する。
覚えるのではなく慣れる。
さまざまな取引の仕訳を実際に行いながら
自然に身につけていくほうが効果的だ。
「覚えるのではなく、慣れる」のだ。
本質を理解する大切さ。
どんなに実務作業が機械化されても簿記の
基本を理解することの大切さは変わらない。
機械化された作業が増えた分だけ、複式
簿記の本質の理解は重要になっている
とさえ言える。
トラブルが発生しても、複式簿記の構造さえ
きちんと理解できていればいくらでも対処
のしようがあるが、理解できなければ
お手上げだ。
簿記は、経理担当者だけの方言ではない。
経営者や経理担当者のみならず会社の
あらゆる階層の人々が、自社のおかれ
ている状況を計数的に正しく把握し
て意思決定することを求められ
る。「自分のビジネス上の判
断が会社の財産状態や儲け
の計算にどのような影響
を及ぼすのか」という視点だ。
簿記は決して経理担当者だけに通じる方言
ではなく、ビジネス社会に生きる人にとっ
て世界に通用する標準言語なのだ。
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読む前に読む』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!