ゴーン事件は黒い氷山の一角にすぎない!
マネーロンダリング、仮想通貨2.0、人工知能
との仁義なき投資戦争……。元経済ヤクザ
が明かす、金と暴力が支配する「黒い
経済」の地下世界。
そしてフィンテックが切り開く金融市場の
最前線。「マネーの世界に正義はない。
あるのは最強の暴力の所有者に
よる思惑だけだ。」
石油ビジネスを通じて私は、アメリカが
覇権国であることを実感した。
世界最強の暴力「米軍」が、石油や穀物、武器
など戦略物資の決済に使う国際基軸通貨「ド
ル」の威信を担保することが、アメリカ
のヘゲモニーを維持している。これ
が世界の秩序の正体だ。
アメリカが金融監視に本気で取り組むように
なったのは、9・11テロがきっかけだ。
躊躇することなく人権さえ蹂躙したおかげで、
それまでアンタッチャブルとされていた「神
の金融機関」バチカン銀行と犯罪組織との
黒い経済同盟も明らかになることとなる。
私は、シビアな暴力経済の中に生きながら、
株式、不動産、国際金融も含めたほぼ全
部のファイナンスを、横断的に行え
るスキルを身に付けた。
現在、イタリア発のブラックマネーは、「神
の銀行」ではなく、地中海を渡ってキプロス
やトルコを経由した資金洗浄ルートへと
変化していることが地下経済で
観測されている。
株、土地に限らずあらゆるバブルの最終局面
には共通の特徴がある。驚くべき速度で売
買される合計金額が上がっていくのだ。
その理由は、それまで見ていただけの一般投資
家が参加してくるという単純な理由である。
仮想通貨も同じだ。
1980年代バブルの最終局面がまさにこれで、
不動産、株が競うように最高値を更新して
収拾が付かない状態になっていた。
近代に入ってなお、暴力と通貨の一体なのである。
第二次大戦末期に「ドル」が基軸通貨になった
が、ドルを支えるものこそ「米軍」という
世界最強の暴力装置に他ならない。
2003年にブッシュ大統領が引き起こしたイラク
戦争の要因の一つは、当時のフセイン大統領が
石油の決済をドルではなくユーロで行おう
と考えたため、とされる。
石油決済はドルでしか行えないが、それを許せ
ばドルとエネルギーの関係は崩壊し、ドルの
価値が失墜することになる。それを食い
止めるために、アメリカはイラクへ侵攻した。
このようにアメリカはドルの価値を維持する
ために、平然と「暴力」を運用する。暴力
によって通貨は発展し、通貨の価値を
守るために暴力が使われるのである。
現在の世界で「暴力」と「貨幣」の関係を
もっとも知悉している統治者こそ、ブロ
ックチェーン技術大国ロシア大統領の
プーチンに他ならないと私は考える。
プーチン大統領率いるロシアは、ブロック
チェーン技術の開発に力を注ぐと同時に、
その「裏付け」となる軍事力を過去
にないレベルで強化しようとしている。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!