アメリカによる「占領」は未だ終わらざる日本
の惨敗物語だ。米政府の極秘資料をもとに、
占領政策の欺瞞を暴き、日本人の変節
を問う。平和と民主主義の代償と
して憲法第九条の中に埋葬さ
れた日本人の誇りを取り
戻すために、いま明かされる「占領の真実」。
日本人の思想を変えさせるための最適の手段と
してアメリカ政府は教育を駆使した。その
ため、占領下の日本では、教育は
極めて政治的だった。
アメリカ当局の要求は、日本人の教育の中には
国家主義、国粋主義も、軍国主義もそして
共産主義もあってはならない、
というものだった。
日本の学校で米国の政策が完全にではなかった
にしろ、素早く食い込んでいった
理由は2つある。
♣第一は日本国民の心理的、物理的生活が
最悪の状態まで落ち込んでいたので、米
国の絶対的な権力に対するみじめな
劣等感が作り出されていたこと。
♠第二は、政府の手で長らく抑圧されていた
日本人の伝統的な学習欲が、新たな題材を
求めて動き出していたことである。
占領中の日本人が米国に対して示した態度は、
西欧の知的、技術的知識がなだれをうって
入り込み、日本を圧倒した明治
初期によく似ている。
日本帝国時代にもっとも重要だった2つの文書
といえば、1889年の明治憲法と1890年
の教育勅語である。
1889年憲法は、天皇の神聖性と
不可侵性を明記している。
1890年の教育勅語は、教育を国民の
天皇に対する忠誠心を養う場に変えた。
マッカーサー元帥が明治憲法を抹殺しようと
固く決意していたのは、日本国民が神聖
な天皇に対して完全な忠誠心を
いだいていたためである。
降伏着後の混迷状態のなかで日本帝国政府は
その解体を防ぐために必死で戦った。
政府は道徳、皇室への尊敬の念、法と秩序の
尊重、集団的な博愛精神と、社会のつな
がりを求めるあらゆるスローガン
の保全に専念した。
西鋭夫『秘録・日本占領:マッカーサー
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!