約350年続いた人種差別(アパルトヘイト政策)
から黒人たちを解放したネルソン・マンデラが、
この世を去って6年が過ぎました。
実に27年に及ぶ獄中生活にも屈することなく、
祖国のために闘い抜いた「南アフリカの父」が
その果てに思い描いた「虹の国」とはいかなる
ものだったか。
人種差別が大国を揺るがしているいま振り返り
たいマンデラの人物像を、彼を敬愛してやま
ない同志社大学の峯 陽一教授に
語っていただきました。
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2013年12月5日、マンデラは95歳でその生涯を
閉じましたが、彼の最も優れた資質として挙げ
られるのは、一貫してぶれない姿勢でした。
マンデラは黒人と白人が共存する「虹の国」
の実現という一念を抱き続けていました。
そしてその一念を実現させるための戦略的思考
は柔軟で、その場その場で最も適切と思われる
ものを大胆に選んでいます。
投獄前には暴力も辞さなかったマンデラが、
釈放後は徹底して暴力を排除した姿勢はその
最たるものと言えるでしょう。
また、マンデラは指導者として陰謀が大嫌い
でした。
会議では自分の意見を言わずに黙っていて、
裏で他人の悪口を言いふらすような者には、
相手が白人であれ黒人であれ、激怒しました。
もう一つ付け加えれば、マンデラはとにかく
よく人の言うことを聞く人でした。
交渉ごとにおいては、全身で相手にぶつかって
いくのですが、自分の言いたいことを言うだけ
でなく、相手が話し始めたらそれを遮ること
なく聞く。
そして自分の立場を変える必要があれば
断固として変えることも厭いませんでした。
特筆すべきはこうした姿勢を誰に対しても貫いた
ことで、彼の偉大さが感じられます。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!