著者は、1975年東京大学理学部地質
学科卒業。1977年東京大学大学院
理学系研究科地質学専門課程修士卒業。
1977年石油公団入団。主に技術、プロ
ジェクト分野を歩く。海外では、
オマーン、米国(ヒューストン)、
アゼルバイジャンのプロジェクトに従事。
2001~02年オクスフォード・エネルギー
研究所客員研究員。2004年独立行政
法人石油天然ガス・金属鉱物資源
機構へ移籍。石油・天然ガス
調査グループ主席研究員(旧ソ連担当)
(本データはこの書籍が刊行された
当時に掲載されていたものです)
ロシアには米国と並ぶ石油産業
の長い歴史がある。
19世紀後半から20世紀初頭の帝政
ロシアにおけるバクーを中心と
する石油産業がはじまりである。
バクーではノーベル兄弟、続いてロス
チャイルドが、時にペンシルベニア
を上回る生産を達成した。
ここでタンカーによる海上輸送、油田
から製油所へのパイプライン敷設に
よる効率化、鉄道による国際港
への輸送といった、今日で
は普通となっている概
念を試行錯誤の末、形作ってきた。
ロックフェラーの遺産は、エクソン、
モービル、シェブロンなどのメジャ
ーズとなって今日まで連綿と続いている。
ロシアの石油埋蔵量はサウジアラビア
に次ぐ規模である。
カスピ海南西部のアゼルバイジャンでは、
半島が突き出ており、この半島の南側
では緩やかな孤を描く海岸線が天
然の良港となっている。
ここにカスピ海交易の要所として
栄えてきたバクーがある。
著名なスパイ、リヒャルト・ゾルゲ
はこのバクー生まれである。
これはドイツ系ロシア人であるリヒャルト
の父がノーベル社の掘削エンジニアと
して働いてたからで技術者として
の職を求め、バクーまでやっ
てきたものである。
本村眞澄『石油大国ロシアの復活』
の詳細,amazon購入はこちら↓
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!