2023年3月、半世紀余の時を越え、復刊した
『活学 第一編』を皮切りに、
7月には『活学 第二編』が、そして
8月には『活学 第三編』が刊行となり、
安岡正篤師没後40周年の節目の年に、
おかげさまでシリーズ三部作が復刊となりました。
戦後の混乱期(昭和26年)に始まった先哲講座。
さまざまな内憂外患を抱え、
混迷する現代日本においても通ずる部分が多く、
一人ひとりの生き方と日本の進むべき道を
指し示す内容となっています。
ぜひ多くの方の指針としていただけることを
願っております。
安岡正篤師の没後40周年を記念して
復刊された『活学』シリーズ三部作。
本書はその完結編です。
初版刊行は昭和57年。
目覚ましい経済発展を遂げた日本ですが、
教育の荒廃、財政危機、貿易摩擦……など、
さまざまな問題が山積し、国家の前途には、
憂慮すべきものがありました。
そうした危機を乗り越え、
わが国が道義的国家として繁栄するためには
活学の精神を喚起する必要がある――
という、同志たちの熱い要望に応える形で
出版されたのが本書です。
収録された講話は、
「論語の人間像」
「呻吟語を読む」
「三国志と青年」
「事業と人物」
「詩と人生」
など珠玉の22編。
「われわれは常にこの現実、
時勢というものを考察しつつ本を読む、
という態度が大事であります」
という安岡師の言の通り、
先哲の教えをいかに実生活に生かし、
自らを創っていけばよいかという
示唆に溢れています。
「学は己の為にす
己を為(おさ)むるは安心立命を旨とす
志は経世済民に存す
志を遂ぐるは学に依る
学に依って徳を成し材を達す
成徳達材を立命とす」
(人は自分を創るために学ぶのだ。
そして、人生のあらゆる艱難辛苦にあっても
動じないように、自分を為めていく。
自分を創るのは利己のためではない。
世のため人のために自分を役立てるためである。
自分を役立てるには、自己の徳を大成し、
自己の才能・能力を錬磨、
向上させていかねばならない。
それが学の本質である。
成徳達材することによって、
よりよき運命を創っていくのだ)
安岡師が説かれた学問の本義です。
「活学三部作」に通底する思いは、
この一文に凝縮されているとも言えるでしょう。
本作が後世を照らす光となることを
願ってやみません。
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安岡正篤先生の色紙「六中観」をプレゼント!
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!