天安門事件、新型コロナ流行、香港デモ、
薄熙来事件、アリババ台頭、孔子学院―。
激動する国家にうごめく「秘密結社」
を知らないで、どうやって現代
中国がわかるのか?
清朝に起源を持ちいまなお各国に存在する
チャイニーズ・フリーメーソン「洪門」、
中国共産党の対外工作を担う「中国
致公党」、カルト認定され最大の
反共組織と化す「法輪功」など。
大宅壮一ノンフィクション賞作家が、結社の
行う「中国の壊し方」と「天下の取り方」に
迫り、かれらの奇怪な興亡史を鮮やかに描き出す。
世間に怪しい言葉はたくさんあるが、なか
でも「秘密結社」はとびきりに胡散臭い。
なんといっても、彼らは組織の存在や結成の
目的、具体的な活動内容やメンバーといった
さまざまな情報を、外部に対して「秘密」
にしているのである。
中国人の世界もまた、秘密結社の活動が
非常に活発なことで知られてきた。
これは北米、南米や東南アジアに進出した
海外華人も含めた傾向で、現在もなお
中国人の社会の裏側には、さまざま
な秘密結社がうごめいている。
そもそも中国では、かつて国家の覇権を
争った中国国民党も中国共産党も元来は
秘密結社かそれに近い存在だった。
中国の政治体制と社会、さらに人々の人間
関係の根幹には秘密結社的な要素が組み込
まれている。むしろ私に言わせれば、秘
密結社を知らないで、どうやって現代
中国がわかるのかとすら思ってしまうほどだ。
安田峰俊『現代中国の秘密結社。マフィア、
政党、カルトの興亡史』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!