中国国内では過剰な生産能力の存在が顕在化している 第 1,747 号

 中国・韓国経済は完全に崩壊!?

日本はどうなる?

 筆者は一橋大学卒業後、第一勧業銀行(現

みずほ銀行)に入行し、そのあとロンドン

大学ロンドン・ビジネス・スクールで学

び、またメリルリンチ社ニューヨーク

本社に出向した経験を持つ。

 国際的な視座から40年以上、世界経済を

見つめ続けてきた。そうした経験からも、

現在の中国経済の危機的状況は際だって見える。

 中国バブル崩壊が世界経済に与えるマグニ

チュードは、200年の近代経済学の経験

では答えを導き出せないほど巨大に

なる可能性があるからだ。

 人類史上最大の惨禍といっても過言

ではないかもしれない。

 中国バブル崩壊は、人類に、6600万年前

に恐竜を絶滅させた巨大隕石。メキシコの

ユカタン半島に直径約200キロものクレー

ターを作った巨大隕石が、地球に衝突

したかのような衝撃をもたらす可能性がある。

 そう、人類が経験したことのない「ディープ

インパクト不況」が到来するといっても良い。

 需要が飽和する一方、中国国内では過剰な

生産能力の存在が顕在化している。つまり、

必要とされる以上のモノを生み出す

生産設備が増えている。

 当然のことながら、必要とされないモノは

売れない。売れないのであれば、付加価値

を生み出すことはできない。

 基本的に、一国が必要とする鉄鋼の

量は、経済の成長率に連動する。

 経済が成長する場合、インフラ整備などが

進むことによって、橋梁や建物に使わ

れる鉄鋼需要が高まる。

 反対に、需要が飽和し、成長率が鈍化すれ

ば、鉄鋼需要は低下する。これが基本だ。

 この経済原理に照らすと、中国の鉄鋼

業界は、かなり深刻な状況にある。

 鉄を溶かす高炉は、一度火を入れると

稼働し続けなければならない。

 ひとたび高炉を止めると、溶けた鉄が

固まってしまい、復旧に莫大

なコストがかかる。

 この結果、中国の鉄鋼業界では必要とされ

ないことが分かっていても、高炉を稼働し

続けるしかないという状況が続いている。

 真壁昭夫『ディープインパクト不況。中国

        バブル崩壊という巨大隕石が

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 今回も最後までお読みくださり、

     ありがとうございました。感謝!

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