自分がいわゆる怪力娘だった
小学生の頃は近所のどの男子より強かったらしく、近所の男子のみならず隣の集落の男子にも恐れられていた。
が、当時の自分は少女マンガ好きな姉の影響で乙女チックな頭をしてた
そのため、近所の男子のガキ大将は別にいるが、そのガキ大将に恐れられる存在だった…らしいw
近所には他に中学生や女子もいて、その中にルミちゃん(仮名)って女の子がいた
花子(仮名)な名前の自分にとっては、当時としては華やかなルミちゃんの名前が
羨ましかった
ちなみにルミちゃんは色白で細くて目もクリクリしてた
怪力娘そのままな自分とはまったく違う外見だった
乙女脳の自分の自己イメージはルミちゃんとタメ張れるレベルだったw
姉が少女雑誌を買ってくる日だったと思い出し、
途中にある朽ちかけた小屋のそばに赤ランドセルが落ちてた
なんか中から声もする!!
赤ランドセルはルミちゃんの(名前も書いてるが、きれいなのでひと目でわかる)
まだ合戦モードだったので、でも鉄砲はないから小屋の外に置かれてた棒を持って入り口を覗くと、
男が背中向けて座ってて、その下からルミちゃんの細い足が出ててバタバタしてた
「ルミちゃん?」って声に出したら男がいきなりこっち向いて何か叫んだ
それで、びっくりして目をつぶって思わず棒を突き出したら、男の口の中にヒット
男はくぐもった声?出して、驚いて今度は棒振り上げたら小屋の入り口の鴨居?にぶつけてしまった
その隙にルミちゃんはすごい勢いで這って出てきた
そしたら男が、たぶん「こんガキがあ~」みたいなこと言って近寄ってきた
(口押さえてたしくぐもってよく聞こえなかった)
男はオッサン(後で50代ってわかった)で、作業着みたいなの着て背が低くてハゲてた
腰から汚いタオルぶら下げて地下足袋履いてたのをなぜか鮮明に覚えてる。
自分が後ずさりしながら呆然としてると、ルミちゃんが「たったたたいてったたいてっ」って言ってて、
それを”叩いて”って理解した瞬間、棒を振りかぶって思い切り振り下ろした
ちなみに棒は今の感覚じゃ5cmくらいの太さだった気がするけど、小学生だからもっと細かったかも
長さ1.5mくらい?記憶あやふやで、もうよく分からないけど灰色になった丸いやつ
で、それが今度は男のハゲた頭にヒット
男の頭のたぶん左側に当たったんだけど、左の目玉が半分くらい飛び出てしまって…
それ見て自分「ギャーーーーーーー!」と叫んで思わず棒捨てて逃げた…
そしたらルミちゃんがいない
後ろみたらルミちゃん気絶してた
男は顔押さえてフラフラと小屋に戻っていった
戻ってルミちゃん全力で50mくらい引きずって、体揺すったら起きたので、
一緒に一番近くの家まで逃げた
この時ばかりは普段乙女脳な自分も、ルミちゃん守らなきゃってヒーローみたいな感覚になってたな…
その後はプチ山狩りが起き、男は小屋にいたのであっけなく捕獲(?)されて、警察に突き出された
警察が来てからようやく病院に連れられていったそうだ。
別の集落の男で、こういった事を過去にもやってたらしいが、集落内で処理されてたみたい
こっちの集落には男の親戚もいないため、容赦はされなかった
ちなみに、山狩り中に男の目玉も潰したらしくて、
でも抵抗されて事故だったとさほど問題にされなかった
その後、ルミちゃんは転校してしまった、残念
お父さんは仕事の関係で残ったけど、お母さんがルミちゃん連れて引っ越しちゃったから
ルミちゃんとお父さんには「ありがとう、おかげで(ルミちゃんは)怪我もしなかった」
ってお礼言われたけど、お母さんには会わなかった
高校生になって偶然に一度だけルミちゃんと再会して(ルミちゃんは相変わらずかわいかったw)
お母さんは男の目玉飛びてたシーンでルミちゃんがトラウマにならないか心配してたらしいと知った
それでそんなシーンの原因となった自分にも会いたくなかったと
自分でも結構なトラウマ(しばらく夢に見て、一度は漏らしたw)だったからな…って思ってると、
ルミちゃんは「あれすごかったもんね~w」とギャハギャハ笑ったギャップにびっくりしたw
「どっちかっていうと花子ちゃんの方がああいうの苦手でしょ?」って言われた
いや、普通だれしも苦手だと思う…w
いまはもうオバちゃんで、自分の力も平均男性より強い程度で、
たぶん悪さの罰与えられた旦那と子供しか知らないw
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!