祖父から継いだ花札とトランプのメーカー
だった任天堂を一代で世界企業へと
押し上げた山内溥氏。
当時取材にあたった編集者は「とにかく型破り
な経営者であるというのが山内社長の
第一印象である。
その勝負師然たる風貌は、取材中、
終始くずすことはなかった」と記しています。
今回は1989年に山内社長が語った
貴重なインタビュー記事をご紹介します。
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(山内)
はっきり言えることは、
われわれ娯楽業界というところは、
商品が売れるかどうかという前に、人々が遊ん
でおもしろいと思うものをつくることです。
それが任天堂ビジネスだよ。
その結果として、多くの人たちにおもしろがら
れて広まってくれば、ファミコンならファミコン
というマーケットが誕生する。
商品が売れるか売れないかは、正直いって誰も
わからんよ。しかし、おもしろいか、おもしろ
くないかは誰にでもわかる。おもしろいものを
つくれば会議で検討したり、市場調査をしたり
する必要もないわけや。
事実、ゲームソフトで370万本売って超ベスト
セラーになった「スーパーマリオブラザーズ」
など、100人中90人までがおもしろいと
評価していたよ。
娯楽というものは、独創性を持たないで、人の
やったことをやっていたってしかたがないんや。
独創性を発揮して、それが認められるような
商品でなかったら新しい市場は成立しない。
新薬の開発のように、何かを深く掘り下げて、
その技術の上に立って戦略を考えると
いうのとは根本的には違うんです。
だから、今までこんな遊びがあった、これを
改良、改善すればなんとか商売になるのでは……
という発想では絶対うまくいかん。
だからこそ、他社の類似品は出さんというのが、
任天堂のモットーなんです。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!