第三因子の『「なんとかなる!」因子』
は、幸せには前向きさや楽観性が必
要だということを示しています。
自己実現や成長、他者との繋がりを育む
場合にも、「よし、何とかなる!」と、
前向きで楽観的にチャレンジして
いけることが必要です。
そういう意味では、第三因子は幸せに
なるためのスパイスのような
ものだと言えます。
最後の第四因子『「ありのままに!」
因子』は、周りの目を気にせず、自
分らしく生きることが幸せに繋
がることを示しています。
例えば、第二因子の実現のために周囲の
人と仲良くすることはよいのですが、
それが人のペースに合わせてばか
りになっては幸せになれないでしょう。
人と仲良くしつつも、同時に自分らし
さも持つことで幸せになれるのです。
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人の幸福度は簡単に高めることができる
と語る前野さん。そのためには日々
のちょっとした意識づけが
大切なのだそうです。
『致知』2018年10月号【最新号】
特集「人生の法則」P30
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2 今日の「一日一言」/己を正しく保つ
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謙遜ということは、わが身を慎んで
己を正しく保つということが、その
根本精神をなすのであります。
つまりいかなる相手に対しても、常に
相手との正しい関係において、自己
を取り失わぬということです。
すなわち必要以上に出しゃばりもしな
ければ、同時にまた妙にヘコヘコも
しないということであります。
『修身教授録一日一言』より
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3 創刊40周年「致知と私」/村上和雄
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最近の脳科学の研究から、私たちの脳
にある「ミラー・ニューロン」と呼
ばれる神経回路の働きが分か
ってきました。
この特殊なニューロンは、他人の行為を
鏡のように脳内に映し出し「他人の心
を読み取る」という脳の大切な機
能を支えているのです。
いま、私はこのミラー・ニューロンの
活動と遺伝子の関係に注目しています。
なぜなら、遺伝子の中には「利他的な
遺伝子」というものが存在すると
私は考えているからです。
他人の喜びをわが喜びと感じるのは、
ミラー・ニューロンの働きですが、
その活動の基盤に、遺伝子が
関与しているのは間違いありません。
そして、他人の喜びを自分の喜びとして
感じるとき、私は「良い遺伝子がオン」
になっていると考えているのです。
この「利他的な遺伝子」の存在を暗示
する実例が『致知』の誌上に
あふれています。
今後、個人や社会にとって『致知』の
情報はますます貴重になることでしょう。
──村上和雄(筑波大学名誉教授)
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!