緩和ケア医として、
これまで1,000人以上もの患者を
看取ってきた関本剛さん。
しかし、2年前に自身の体も
がんに侵されていることが分ります。
重篤な病を抱えつつ、いまなお患者さんの
診療に向き合い続ける関本さんに、
心の支えにしている言葉を伺いました。
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(関本)
適切な緩和ケアが行われれば、
身体的な苦痛に悩まされることは
それほどありませんが、
体のだるさは次第に
強くなってくるように思われます。
私は決して安楽死を望みませんが、
この体の辛さから逃れて
早く向こうの世界へ行きたいという
気持ちになることがあるかもしれません。
その気持ちを乗り越えて、
愛する妻や子供たちには、
自分が最後までしっかり生き抜く姿を見せたい。
それができるか否かは、これからの修行次第だと
自分に言い聞かせているのです。
そんな私の支えになっているのが、
日本のホスピス、緩和ケア分野の草分けである
淀川キリスト教病院理事長・柏木哲夫先生の、
「人は生きてきたように死んでいく」という
言葉です。
日頃から不平不満ばかり言ってきた人は、
不平不満を言って死んでいく。
感謝の言葉を繰り返してきた人は、
最期も感謝の言葉を胸に旅立っていく。
私自身も、日頃から周りの人々に
感謝の気持ちを率直に示していける
人間でありたいと強く思います。
上智大学のアルフォンス・デーケン教授の
言葉にも、大変勇気をいただきました。
「人は生きている限り成長できる。死ぬその瞬間
まで精神的に成長し続けることができる」
ドイツでは……
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!