≪「ねぎし」のユニークな人事制度≫
1 「思い8割、スキル2割」という考え方
2 今日の「一日一言」/畏友
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1 「思い8割、スキル2割」という考え方
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根岸 榮治(ねぎしフードサービス社長)
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牛たん、とろろ、麦飯のランチで
定評がある「ねぎし」。
かつての売り上げ重視から理念重視へ
の転換を果たした「ねぎし」のいま
を根岸社長にお話しいただきました。
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──価値前提への転換で会社はどのよう
に変わっていきましたか。
やはり、皆が自主的になりましたね。
自分で考え自分で判断し自分で行動できる
社風になったことは大きいと感じています。
例えば、「ねぎし」は現在39店舗を
運営していますが、本社や本部、本
店というものが存在しないんです。
普通であれば店舗の上に本部、本社が
あって年商を各店に割り当てて、それ
が実行できているかを管理、監督
します。うちは逆なんですね。
──逆というと?
私どもの場合、本部機能はサポート
センターですから、各店の売り上
げや利益がいかに上がるかを
いろいろと手助けする役割に徹します。
当然、年商や月商は各店長が決め、
それを達成するための行動計画
も店長が立てます。
上からの指示で動くのではなく、従業員
が計画段階から参加することで、自ら
取り組もうとする仕事の姿勢が
高まるんです。
──経営理念をいかに全体で共有できる
かも大きなテーマですね。
アルバイトを含めて入店前研修で真っ先
に教えるのが経営理念と、それに対する
私どもの思いなのですが、他にも人事
制度でユニークな改善をしています。
人を育てた従業員ほど高く評価される
というもので、これは他にない独自
の制度だと思っています。
従業員が辞めていく理由の
七割は人間関係なんです。
しかし、人をどう育てたかを人事評価
に盛り込むことによって上司は自ずと
部下に関心を持って近寄り、教育
し成長させていくことになります。
社内の人間関係がよくなってこそ、
お客さまの喜びを自分たちの喜び
とし、親切と奉仕に努めると
いう経営理念が実現できるんです。
──従業員さんの意識も
変わっていったのですね。
「ねぎし」の企業文化を形成している
基本的な考え方に「思い8割、スキル
2割」というものがあります。
スキルを高めることは、もちろんとても
大事で、私どももお互いに切磋琢磨しな
がらスキルを向上させる仕組みも多く
準備していますが、ただスキルだけ
があっても思いがないとお客さま
の真の満足には繋がらないんです。
「理念共有」と「人財共育」をとおして
本当の意味での働く喜びを知った従業
員たちが、新しい時代の中でいか
に顧客価値を創造していくか。
そのことが100年企業への道をひら
く大きな鍵だと思っています。
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経営理念の共有や人財共育という考え
方に至るまでの山あり谷ありの根岸
社長の歩みは本誌で5ページに
わたって取り上げています。
『致知』2018年8月号【最新号】
「経営理念の共有が
会社に変革をもたらす」P38
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2 今日の「一日一言」/畏友
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畏友というものは、その人の生き方が
真剣であれば必ず与えられるものである。
もし見つからぬとしたら、それは
その人の人生の生き方が、まだ
生温かくて傲慢な証拠と
いう他あるまい。
『森信三 一日一語』
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝