そういえば、私が体育大学に入った時、
兄から「いま何を読んでいるの?」
と聞かれたことがあります。
「陸上の試合で忙しいから読んで
いない」と答えたら、怒り出し
ましてね。「本は暇な時
に読むものではない。
苦しい時にこそ読むんだ。自分で自分
を高めなくて誰が高めてくれる」
って、そう言うんです。
──読書によって自分自身を成長させよ、と。
ええ。だから私は読書で人生が変わっ
たと心から感謝しています。
もし怪我も落ち込むこともなく、本も
読まず、チヤホヤされるだけの人生
が続いていたら、いまのような
生き方はできなかったでしょう。
私が好んで読んできたのは、山岡荘八や
山本周五郎、杉本苑子の歴史小説でした。
徳川家康などの主人公の生き方もそう
ですが、その当時、必死で生きてきた
女性たちに思いを馳せ、「この人
たちにできて私にできない
はずがない」と自身を
奮い立たせてきたんです。
人生というのは何が起きても自分で
立ち上がるしかありません。
本は私にその力を与えてくれました。
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1988年に始まった「朝の読書」の
取り組みは、どのようにして
広まっていったのか。
その詳細を本誌でじっくり
と語られています。
『致知』2018年10月号【最新号】
特集「人生の法則」P48
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2 今日の「一日一言」/心の中にある宝
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人間と人間がいたわり合う。深く思い
やる。これほど尊い宝はない。
この温かさが心の傷を洗ってくれる。
いかなる人もこの深い思いやりにふれて
泣く。いのちもいらないと思うこともある。
本当のこの世の宝は人間の心の中にある。
心の中でいくらでも育てることが出来る。
『常岡一郎一日一言』より
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●9月のCD新刊が出来ました●
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『はじめて読む人の「古事記」』の著者
今野華都さんの朗読CDです!
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3 創刊40周年「致知と私」/王貞治
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『致知』を愛読して10年以上になる。
本当に世の中に必要な月刊誌だと思う。
私は選手時代から監督時代まで、勝つ
ためのよりベストな方法を常に考え
続けてきたが、『致知』を読み
続ける中で自分を高める
こと、人の生き方に
学ぶことがいかに大切か
を教えられてきた。
他人を慮ることが難しくなったいまの
時代だからこそ、人間学のエキスとも
言える『致知』をもっと多くの人
たちに読んでいただきたい。
創刊40周年、本当に
おめでとうございます。
──王貞治(福岡ソフトバンク
ホークス球団会長)
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!