おもしろい! わかりやすい! マンガ中国の
思想シリーズ乱世を生きぬいた賢人たちの
教訓と人間讃歌を聞く!!
「人よく菜根を咬みうれば、すなわち
百事なすべし」。
儒者のこの言葉を引用し、名付けられた
とされる「菜根譚」は、乱世を生きぬいた
賢人たちの処世術を格言にも似た短い言葉
で綴っている。
また、受難の時代を乗り超えた知識人たち
のエピソード集「世説新語」。
どちらも「噛めば噛むほど味が出る」
真理の数々を啓示する。
世界のベストセラー漫画を本邦初訳で!!
菜根譚(さいこんたん)は中国の古典。
菜根をよく咬むような生活を続けられれば、
人生の何事も成就するという意味合いを含む。
この世には、忘れていいことと忘れては
いけないことがある。
人の恩と自分の過ちは忘れず、その逆は
きれいに忘れ去る。
これが人と仲良くやっていくコツだ。
今までにしてきたことを続けるのが良い。
将来の過ちを防ぐのが肝要。
地に足をつけて、着実に前進すること。
失敗したら、悔やんでばかりいないで教訓と
すればいい。
べったり仲良くしていると、かえって仲たがい
もしやすいが、ほんのわずかな温情が、後に
大きな喜びとなることもある。
むやみに高価な贈り物をするより、タイミング
よく必要な品を贈るこころ遣いが大切なのだ。
人徳は事業を起こす基礎である。
事業を起こすなら、まず基礎をしっかり固めること。
基礎とは、他人への礼儀や思いやりのことだ。
学問は毎日の食事のように日常的なもの。
すべての出来事を、時に応じて自分の戒めと
すればいい。
学問は誰でも手を伸ばせば届くもの。
謙虚な心で向かえばすべてのことが勉強になる。
心の穏やかな人は、何をしても幸運に恵まれる。
考え深い人は、細かいことまできちんと手順を
決めるから、自然とうまくいく。
あわて者は、よく考えずに実行に移して失敗するのだ。
本を読める人は多いが、字のない本を読める人は
少ない。
琴を弾ける人は多いが、弦のない琴の音を聞ける
人は少ない。
形にとらわれて形のないものの神髄を見逃すと
読書や音楽の本当の楽しみはわからない。
心の目で見、心の耳で聞けば、世界はいつでも
素晴らしい物語と歌に満ちている。
音楽と読書の楽しみを知れば、山奥の洞窟の
ような静けさと、仙境にいるような心の
自由が得られる。
時間の長短は人の感じ方しだい。
広さの感覚も、人によって違う。
心にゆとりがあれば、一日が千年にも感じられ、
心が広ければ、狭い家も天地全体のように
広く思える。
時間や空間の捉え方は人それぞれ。
心の持ち方ひとつで、余裕が生まれ、広い世界
を思いのままに駆け巡ることもできるのだ。
詩や絵画に心を打ち込んでいると、低俗な
気持ちは消えてなくなる。
よい環境に身を置いて正しい心を養う。
自然の美しさは心を清め、詩や絵画は視野を
広めて、人格を磨いてくれるものだ。
ほめられてもけなされても動じることはない。
庭先の花が咲いてはまた散るようなものだから。
地位の上下など気にすることはない。
浮雲が集まり、また散るのとおなじことだから。
他人の評価に左右されないこと。
社会での地位は浮雲のように不安定なもの
だから、未練など無用だ。
雪の降りしきる夜に本を読めば精神は
冴えわたり、丘の上で心の底から声を
あげれば気持ちは愉快になる。
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!