お隣の国同士なのに、ドイツとスイス
は大違い。そこで在独35年の著者が、
世界一無愛想な人々が住むドイツ
からスイスに行って観察したら、
スイスと日本の共通点の多さにビックリ!
世界一豊かな国スイスとおんなじなら
ば、日本人ももっと、幸せを実感
して生きたらどう?
国防と民間防衛とスポーツを合体。
スイスの学校では、愛国心が教育
され、体育に力が入れられる。
先祖がいかに国を守ってきたか、現在、
いかなる危機が国を脅かしているか、
有事の際は、どのように国を守
っていくべきかなど、民間
防衛の歴史とノウハウ
を、男も女も大人
も子供も、常に教え込まれてきた。
スイスの農業は実は観光業。
美しい自然は政府の緻密な計画で。
実はスイスの理想的な農村風景は、スイ
ス政府の冷静な頭脳と緻密な計画、国
民の合意によって作り出された
理性の産物なのである。
そして、そこには何より、膨大な
補助金が注ぎ込まれている。
スイスの農業の半分は農作で、あと
半分が酪農を中心とした家畜業だ。
では、なぜ牛たちは、自分たちの生産性
の悪さにもかかわらず、幸せそうに、
ときには険しい山肌にまでくっ
ついているのか?
それは、その光景がまさに貴重な
観光資源であるからだ。
つまり、スイスにとっては、この光景
が国益につながるのである。
貴族の金儲けのための傭兵。
スイスの原動力は国民そのもの
にあるような気がする。
「人間力」というのは、いろいろな意味
がある。まず、純粋に体力。酷寒に耐
える強靭さ。急峻な山道で鍛え抜
かれた持久力。そして、粗食
で生き抜く力である。
山がちな国土では、人口が増えれば
たちまち食料が不足した。
輸出するものは人間しかなかった。それ
ゆえ、スイスは中世以来、ヨーロッパ
のあらゆる戦線での戦士の供給国
となっていったのだが、その
スイス傭兵の歴史は、あ
まり知られていない。
ドイツの原発は日本製だから安全。
日本製鋼所の世界一の技術の神髄。
ドイツが自信を持って絶対安全と
いったのには、理由がある。
大砲の砲身や、原発の圧力容器には、最高
品質の鋼鉄が求められるが、現在、世界一
の鋼鉄を作れるのが、北海道室蘭市に
ある日本製鋼所(JSW)である。
ドイツの再エネ失敗に学ぶこと。
電気の安全供給には、ベースロード電源
が必要だ。ベースロード電源というのは、
年間を通して、季節も天候も昼夜も
問わず、一日の需要の最低水準
を満たす信頼性の高い電源
のことで、これを低価格
で安定的に供給でき
なければ、産業国は成り立たない。
人間の力が及ばないものこそ美。
その偉大な自然に対する畏怖の念こそ、
スイス人が原体験的に持っている
感覚ではないかと想像する。
川口マーン恵美『世界一豊かなスイス
と,そっくりな国ニッポン』
の詳細、amazon購入はこちら↓
今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!