今!取り組んでいることが大きな成果を残せると信じること 第 583 号

 人生は1回しかないが、チャンスはどこかで

必ずあなたを待っている。

 それをどうつかまえ生かしていくかはあなた

の姿勢に掛かっている。

 世界的スクープをつかんだ新聞記者の「取材力」

には、仕事を劇的に変えるヒントが満載だった!

 20万部突破のベストセラー『父・金正日と私 金正男

独占告白』著者が、その取材過程で身に付けた「話す・

聞く・書く・情報収集・メール術」の極意はもちろん、

 政治家、米CNN放送記者、調査報道の専門家、

インタビュアーなどとのやりとりの中で

学んだ貴重なメソッドを初公開!

 2012年、平凡な新聞記者のひとりだった私の

生活は一変した。

 それは、1冊の本を出版したことから起きた。

 タイトルは『父・金正日と私、金正男独占告白』。

 1月20日に出版されると、世界中のメディアから

取材や問い合わせが殺到した。

 金正男への取材の過程で学んだのは次の5つだ。

1.相手との信頼関係をしっかり構築すること。

2.功を焦らず、時期が来るまで念入りに準備

 すること。

3.自分が取り組んでいることが大きな成果を

 残せると信じること。

4.常識をひっくり返す勇気を持つこと。

5.取材するまでの過程と取材内容はすべて公開し、

 読む人から率直な批評を受けること。

 私は2008年8月から10ヶ月間、米国に滞在した。

 朝鮮半島情勢を勉強するため、ワシントンにある

ジョージタウン大学に籍を置き、国際関係の授業

や、ワシントンに点在するセミナーに参加した。

 ジャーナリズムの授業にも参加し、どう取材を

行うかという実践的な内容を聞いた。

 印象的だったのは、NBCというキー局で勤務

する調査報道の専門家が、彼の調査方法

語ってくれたときだ。

 かいつまんで言うと、政府のサイトにアクセス

して、徹底して読み込め。

 情報があふれている分、情報が管理できなく

なっており、思いがけないニュースを発見

できる、ということだった。

 もうひとつは、政府のサイトにある求人

情報を裏読みしろということだった。

 求人情報が細かく出ている米国ならでは

の話なのだが、どんな技術を持った人

を必要としているか、何をどう開発

しているのかがわかるという。

 さらには、公共機関が出しているニュース

レターを片っ端から購読し、精読する

 そこに思いがけない内部情報が含まれている。

 さらにもうひとつのテクニックは、ネット上にある

膨大なパワーポイントファイルを調べることだ。

 パワーポイントは検索サイトのグーグルで引っ

かかりやすいという。

 それに生の情報が含まれている可能性がある。

 私の所属する新聞社では数年前から、新入社員は

原稿をパソコンではなく、手書きにさせている。

 ずいぶん時代錯誤と思うかもしれない。

 自分の手で原稿を書き、さらに手直しすることで、

どんな要素が必要かが見えてくるそうである。

 簡単に内容を入れ替えたり、コピペできる環境に

いると、骨太の取材、つまり調査が自分の

力で進めることがなくなる。

わかりやすい文章のための3つの原則。

1.何を言いたいのか、はっきりさせる

2.短文を積み重ねて文章を構成すること。

3.文章を一言で象徴するキーワードを盛り込むこと。

 五味洋治

  『オトす力。金正男の心を開かせた

         新聞記者の知的仕事術』

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今回も最後までお読みくださり、ありがとう

             ございました。感謝!

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