今後はいかに付加価値をつけて事業に落とし込むか 第 581 号

 リクルートは「じゃらん」「リクナビ」「ゼクシィ」

「SUUMO」「ホットペッパー」など数々のサービスを

生み出し、日本人の生活に浸透している。

 また、戦後最大のスキャンダルとなったリクルート

事件でも有名だ。多くのイメージで語られるリクルート。

 だが、その本当の姿は知られているだろうか

 本書は、日経新聞記者が、リクルートのトップ層から

現場、海外から国内まで幅広い社員を取材し、イノベー

ションを生み続ける強さの秘密や、株式上場を機に

リクルートが目指すビジネスの未来などを明らかにする。

 「日経産業新聞」の連載企画「リクルート 第3の創業」

をもとに、大幅に加筆した。

 峰岸真澄・リクルートホールディングス社長をはじめ、

主要7事業会社トップのインタビューも収録。

 売上高1兆2000億円、グループ従業員3万人

巨大企業の全貌。

 2014年10月についに株式上場。

 時価総額は一時2兆円超え、楽天、電通を上回る

 創業54年で定年退職者6人、多くのOB・OGが様々な

業界で活躍する人材輩出企業

 平均年齢33歳。海外現地法人社長が32歳女性など、

30代で役員に多数抜擢

 弱点はネットサービスの遅れ、世界での知名度のなさ。

 販促メディア、人材メディア、人材派遣が3本柱。

 成功者のノウハウをみなでシェアするのが企業文化

 リクルートは創業以来、人海戦術ともいえる営業力

で事業を引っ張ってきた。

 創業期の就職情報誌では、新聞などに散らばって

いた求人広告を、雑誌形式にまとめて高収益

な事業を確立した

 リクルートは強い営業力で業績を伸ばしてきた。

 その手法は、あらゆるビルを訪問して営業する「ビル

倒し」と呼ばれるものだけではない。

 その裏には徹底した競合調査がある。

 3つの企業文化と強さの秘密。

 リクルートは2014年に経営陣と外部識者で「リク

ルートらしさ」を表現する、企業文化を

3つのキーワードにまとめた

1.起業家精神

2.圧倒的な当事者意識

3.個の可能性に期待しあう場

 リクルートの知名度は高いものの「何をしている

会社かよくわからない」という声は少なくない。

 就職情報の「リクナビ」旅行情報の「じゃらん」

結婚情報の「ゼクシィ」不動産情報の「SUUMO

(スーモ)」などのメディアをつくっている

 リクルート出身の吉村美栄子・山形県知事は、

リクルートの良い点、悪い点をこう語る。

 「良い点は若くて希望にあふれた集団ということ

 みんなが社長と一緒に頑張るという、とても

いい会社だった。

 悪い点は、裏を返すと経験不足で、世慣れした

人があまりいなかった

 退職して何十年もたっているので今は克服して

いると思う」

 大量のデータを分析し、いかに付加価値をつけて

事業に落とし込むか。

 リクルートが大量のデータに立ち向かい、新たな

可能性を模索し始めている。

 浅山亮『リクルート、挑戦する遺伝子』

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今回も最後までお読みくださり、ありがとう

             ございました。感謝!

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