皆さんは毎日、どのようなことを意識して
入浴されていますか?
最新号では温泉療法専門医の早坂さんに、
正しい入浴法を教えていただきました。
目から鱗です。
───────「今日の注目の人」───
早坂 信哉(温泉療法専門医)
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私たちが毎日、当たり前のように
入っているお風呂。
しかし、その医学的に正しい入り方や
健康効果は意外に知られていません。
私は大学で長年、お風呂が私たちの健康に
とってどのような影響を与えるのかを科学
的に研究してきたのですが、その中で、
お風呂の温度や入り方を少し変える
だけで、全くその健康効果が変わってくる
ことが分かってきました。
そもそもお風呂がなぜ健康によいのかと
いうと、医学的には主に次の五つの
作用が考えられます。
一つ目は、「温熱作用」。
温かいお湯につかると、体が温まり血液の
流れがよくなります。
そうすると酸素や栄養分が血液によって
体の隅々にまで運ばれ、同時に体に
溜まっていた二酸化炭素や老
廃物が体の外に排出されるのです。
さらには筋肉や関節が緩むことで、肩凝り
や腰痛、筋肉痛が緩和される
という効果もあります。
二つ目は、「静水圧作用」。
これは水につかった時に、水圧で体が締め
つけられる効果のことを言います。
その作用は意外に大きく、お風呂に肩まで
つかった状態で腹回りを測ると、空気中に
比べて数センチ縮んでいるほどです。
足の浮腫の解消にお風呂が効果的だと
言われるのは、重力で足に溜まった
血液や体液が静水圧によって
心臓まで押し戻されるからです。
三つ目は…
※本誌では肩こり、冷え症など症状別の
効果的な入浴方法も取り上げられています。
『致知』2017年6月号
連載「大自然と体心」P130
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!