創意工夫を重ねる中から自ずと自分なりの特徴が出てくる 第 2,171 号

物心つく前から面打の世界に導かれ、37歳の
若さながら、その作品が高い評価を受けて
いる新井達矢さん。


最新号では、新井さんに人生の歩み、師匠で
あり長澤先生からの学び、優れた作品を生み
出す秘訣を語っていただいています。

───────────────────

(――師匠である長澤先生にはどのような
ことを学びましたか。)


(新井) 
長澤先生は「素直な心で彫りなさい」と、よく
おっしゃっていました。ただ、それがどういう
意味なのか……

丁寧さを大事にされた方でしたので、おそらく、
欲を出さないで真面目に彫りなさいという
ことだったのでしょう。


それに、長澤先生は具体的に教えるというより、
見て覚えなさいという感じでした。

仕事場では資料として集めた古い能面をたく
さん見せていただいたのですが、それらを
通じてよいものを見て目を養う、感性を磨く
ことの大切さを教えていただきました。

技術的なことは、ある程度教えてもらえればできる
ようになるんですけど、やっぱり、感性の部分は
教えようにも教えられないというか、とにかく

自分でよいものを見て、自分で養っていく
しかないんですね。


(――本物に触れて感性を養う。それは自分の
中に「よいもの」の基準をつくるということ
ですか。)


(新井) 
そうですね。特に能面の場合は、基本的には能楽
のきちんとした形を守ってつくることが求められ
ます。


ただ、私は創作面を全否定しているわけでは
ありません。修行のため、古面を身近にできる
恵まれた機会を無駄にしないよう古面の写しに

こだわっていますが、将来的には自分なりの
創作面も挑戦したいと考えています。


(――なるほど。)

(新井)
あと、古いものを見るということでいえば、
長澤先生はご自身の師匠に一年くらいしか
つけなかったこともあって、古い能面に

学びながら自分なりに技術をつくりあげて
いかれたんです。

そのような姿勢はとても大事で、ただ師匠
に教えられたことだけ、真似だけをしていると、
往々にして師匠の劣化コピーのような仕事しか
できなくなってしまうんですよ。


ですから、師匠に言われたことだけでなく、
常にいろんな時代につくられた古い能面や技法に
学んで、こうやったら同じものができるかな、
こうしたらどうだろうと創意工夫を重ねる中から

自ずと自分なりの特徴、ちょっと違うものが
出てくる。


古い能面と同じものをつくろうと、個性を消して
いるのにどうしても出てくる個性。そうしたもの
を持っている能面が後世に残っているように
思います。


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  今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝!

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