国家を動かす「インテリジェンス」その情け
容赦ない信義なき世界を克明に描く!
笑顔のウラで熱心に諜報活動をする世界。
相手が隠しておきたい情報を、手段を選ばず
徹底的に探り、ときには盗み取る。
敵対する国については言うに及ばず、ふだんは
首脳同士が笑顔で握手を交わす同盟国や友好国
にも盗聴や通信の傍受を仕掛ける。
「盗聴は行われている」というのが世界の
情報マンの共通認識だ。
道徳や倫理を持ち出す世界ではない。
英国ではシニカルな意味で、「インテリジェンス
は紳士の仕事だ」と言うのだそうだ。
やられる方が悪いと割り切って自衛するしかない。
最終的には、人間とはどういうものなのか、
という問題につながる。
誰にでも本音と建前がある。国家もそうだ。
インテリジェンスは相手の本音を探る作業だ。
友好と情報収集の作業は、平然と
両立させることができる。
元CIA職員のスノーデンによる秘密の暴露
は出るべくして出た問題といえる。
人間は秘密を扱う、いつか必ず話したくなる。
今日や明日は無名でも良いが、いつかは評価
を受けたいと考えたくなるものだ。
「日本版スノーデン」というべき告発者は
いつか必ず出てくる。
情報を扱う人間は、情報の重圧で道を
外れることがある。
日本も国際情報に限った「対外情報庁」を
ゼロからつくるべきだ。
米国との情報技術の差は、大学と幼稚園
くらいの開きがある。
優秀な人材を育て、「地域主義の情報」
を目指すべきだ。
北東アジアなら日本は米国に負けない
情報収集や分析ができる。
それができて初めて、ギブアンドテイクの形で
米国から有用な情報を得られる立場になる。
アメリカは、英国、オーストラリア、カナダ、
ニュージーランドとともに「エシュロン」と
呼ばれる盗聴・傍受システムを運用している。
米国以外の4カ国は英連邦に属し、機密情報の
共同収集や共有が可能な信頼関係があるとされる。
エシュロンによる収集対象の95%は、企業や
金融機関などの経済情報といわれる。
牧野愛博
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!