各国の歴史や宗教を知っておけば.地政学の理解が深まる 第1,707号

 大航海時代から現代まで “お金の流れ”と覇権

の歴史。日本の弱点はエネルギー調達 石油が

招いた真珠湾攻撃。欧州の壮大な実験の行

方は? ブロック経済圏と通貨統合 原油上

昇の契機は中東の紛争 暴落中にもたま

る反騰マグマ ユダヤ、キリスト、イ

スラム こんなに違う宗教と経済観

日本人には教養が足りない 勉

強は「世界史」から始めよ

 複雑怪奇な国際情勢を理解するためには、

地政学的な見方の重要性が増している。

地政学では、ある地域の政治、経済、

軍事、社会的な動向には、その地

理的な位置や形が大きな影響を与えている。

 またその地域や民族が持つ行動原理を知る

には、現在に至る歴史を知ることも不可欠

だ。地図と歴史を武器に、激動する世界

を読み解いていこう。

 ロシアの高等教育機関においては、地政学

が必須科目だ。そもそもロシア人は、こう

考えている。「われわれは、欧州大陸と

アジアの間を結ぶユーラシアという独

特の地域に根ざしている。従って、

そこには独自の発展の法則が

ある。ユーラシアにはロシ

アの掟が適用されるべきだ」

 戦後の日本では禁断の学問である

地政学は、「大戦略」のツール。

 ポルトガル、スペイン、オランダ、英国、

そして米国。大航海時代以降の覇権国家

が世界を支配できた理由は、軍事力だ

けではない。世界中から富を集める

経済システムも構築したのだ。

 地政学と文字にすると何だか小難しい学問

のように感じるが、簡単に言えば「国は

引っ越せない」ということだ。

 引っ越せないことを前提に、政治や経済や

外交を考えてみましょう、という

のが地政学だ。

 地政学は複雑で難しいといわれるが、その

原因は歴史に対する理解の浅さにあると思

う。大まかにでも世界史を勉強しておか

なければ、地政学を理解するのは難しい。

 日本企業に勤めていても、外国人との交渉

は必然的に増える。そんな中で歴史も地政

学も知らないとどうなるか。交渉相手か

ら下に見られ、交渉を有利に進める

のが困難になることは必至だ。

 もちろん交渉は教養だけで決まるわけでは

ない。しかし、人とのコミュニケーション

において雑談は非常に重要だ。人は雑談

を通して相手の力量を測るからだ。

 教養を身につけるには、まずは世界史から

始めるのがよいと思う。世界の歴史の大ま

かな流れをざっと頭に入れておく。その

次に宗教。そしてその後に地政学だ。

 地政学とは国と国との関係性を研究する

学問なので、各国の歴史や宗教を知っ

ておけば、より理解が深まる。

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 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝!

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