「教養」とは、世の中に溢れるいくつもの正しい「論理」
の中から最適なものを選び出す「直感力」、そして「大
局観」を与えてくれる力だ。では、教養を身につけ
るためにはどうしたら良いのか。教養の歴史を
概観し、その効用と限界を明らかにしつつ、
数学者らしい独創的な視点で「現代に
相応しい教養」のあり方を提言する。
とっさに適切な判断を下せる「直感力」。事の軽重を
正しく見極める「大局観」。生きていくうえで
最も必要な力は、教養によって培われる。
本を読まないのは、不幸な人生。良書を読むことで、
人間はいくつになっても、あっという間に思考や感
覚が鋭く、そして大きく変貌することが可能だ。
日本の大衆文化は、世界の宝だ。大衆小説、歌謡曲、
漫画から近年のアニメ『君の名は。』まで、大衆
文化には日本人のずば抜けて繊細な美的
感受性が溢れている。
庶民の教養こそが、国家を守る。江戸時代末期、
江戸に来たイギリス人たちは、普通の庶民が
立ち読みする姿を見て、「この国は植民
地にはできない」と早々に諦めた。
国家には品格を、国民には教養を。国民が教養を
失ったとき、民主主義はもっとも危険な政治
体制となる。国民が十分な教養をもつ
ようにならない限り、 世界の混迷は永遠に続く 。
★藤原正彦『国家と教養』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!