大きな志を立てたら必ず具体的な小さな志を幾つか用意して毎日取り組む 第 1,912 号

「日本の資本主義の父」と称される渋沢栄一。
昨年4月、2024年度に刷新される新紙幣
の一万円札に肖像が描かれるとの発表を受け、
再び注目を集めています。

『致知』最新号では、
東洋の古典や人物に造詣の深い田口佳史氏と
渋沢栄一の玄孫である渋澤健氏が、
大転換期を迎えたいま、渋沢栄一から
学ぶべきことを語り合っています。

その対談記事の一部をご紹介します。

…………………………………………………

 何が人生の成否を分けるのか

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【田口】
私はこれまで一万人ほどの塾生を指導してきた
中で「こんなに真面目で誠実にも拘らず、
 なかなか周囲から認められない、
 不遇の人生を送る人がいるのはなぜだろう」
とずっと思っていました。

そうしたら『論語と算盤』に
その答えが書いてあったんです。

「人の行為の善悪は、その志と所作と相俟って
較量せねばなるまい。
 志が如何に真面目で忠恕の道に契っていても、
 その所作が遅鈍であるとか、放僻邪侈では何
 にもならぬ。


 志においては、飽くまで人の為になれかしと思っ
 て居ても、その所作が人の害となるようでは善行
 といわれぬ」


所作が大事だというんですね。
いかに志がよくても、立ち居振る舞いが偉そうとか、
もたもたしているとか、気が利いていないとか、
そういう人はダメだと。


【渋澤】
所作にあると端的に指摘しているところが
まさに慧眼です。

【田口】
立志には「大立志と小立志」の二つが
必要だとも言っています。

天下国家を語るだけの人は
案外うまくいかないと。何が足りないか。

「根幹となるべき志が立ったならば、
 今度はその枝葉となるべき小さな立志について、
 日々工夫することが必要である」

大きな志を立てたら、必ず具体的な
小さな志を幾つか用意して、
毎日取り組まなければいけないと。


【渋澤】
渋沢栄一自身がそうやって実践してきましたよね。


【田口】
「私は『論語』で一生を貫いてみせる」って
言っているわけですから。これはすごい言葉です。


【渋澤】
『論語』から日々の生き方を学んでいたと

いうことでしょう。


【田口】
「秀吉の長所と短所」、これも

興味深い内容です。



……この続きは、『致知』11月号を

ご覧ください。

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 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝!

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