近年、日本人が次々とノーベル賞を受賞して
いますが、そういう方々は日頃からいったい
どんなことを考えているのでしょうか。
平成22年にノーベル化学賞を受賞された
米パデュー大学特別教授・根岸英一さんの
発見に至る思考のプロセスに迫ります。
────────[今日の注目の人]───
☆ ノーベル賞受賞者の頭の中 ☆
根岸 英一(米パデュー大学特別教授)
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──新しい研究に取り組まれる際に、心掛けて
おられることはありますか。
「発見に至るプロセス」というものを考えて
いて、それに則って研究を進めています。
──発見に至るプロセス?
まず出発点にあるのが、こういうものが
欲しいとか、こうなったらいいなという
「ニーズ」や「願望」です。
セレンディピティー(思いがけない偶然
の発見)というのも確かにありますが、
そればかりに頼ってはいけません。
次に、そのニーズや願望を達成する
ために作戦を練ります。
そしてこの作戦でいこうと決めたら、
それに沿う方向で「系統だった
探究」を始める。
この系統だった探究というのが実は
非常に難物で、これでいいのか、
間違っているかもしれないと思う
瞬間が何度もあるんですよ。
失敗が続くと、こんなことをやって
いてもムダかもしれないと思う
ことだってあります。
──あぁ、分かるような気がします。
そんな時に大事なことは、「いや、自分は
絶対に屈しない。これでいくんだ」と
思い続けられるかどうか、です。
そう思い続けるには……
※根岸さんの研究者としての歩みは、
本誌で7ページにわたって
たっぷりとお話しいただきました。
『致知』2017年1月号
特集「青雲の志」P10
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!