「仕事のやりがい」「生きる意味」「大切な
人とのつながり」―――。なぜ僕らは、狂お
しいほどにこれらを追い求めるのか?
この世界を基礎づける「お金で買えないもの=
贈与の原理」とは何か?どうすれば「幸福」に
生きられるのか?ビジネスパーソンから学生
まで、見通しが立たない現代を生き抜く
ための、発見と知的興奮に満ちた
「新しい哲学」の誕生!
一見当たり前に存在しているこの「世界」の
成り立ちを、「贈与」や「言語」、「常識」
の成り立ちを通して説き起こした鮮烈な
デビュー作。人間の「こころ」の力動
の機微をとらえる近内さんのセンス
には肌の温かさと機械の精緻さがある。
ウィトゲンシュタインと小松左京の本書を
通しての出会いは思考世界における一つの
「事件」。社会の見え方を一変させ、前
向きに生きるために、この本を処方せよ!
―――茂木健一郎(脳科学者)
お金では買えないもの。 実は僕らは、
この正体が分かっていません。
実際、先ほどの結果が僕らの常識に反して
いるように見えるという点にそれ
が示されています。
お金で買えないものとは何であり、どのよう
にして発生し、どのような効果を僕らにもた
らすのかが分かっていない。だから、常
識に反するように思われるのです。
家族や友人、恋人など、僕らにとって大切
な人との関係性はお金では買えないと述べ
ました。そして、そこには贈与の原理
が働いているとも。
だから、贈与に関する新しい言葉と概念を
得て、贈与の原理を知ることで、行動と
生活が変わり、僕らにとって大切な
人たちとの関係性が変わるのです。
まったく新しい関係性になるというのでは
なく、大切な人たちと出会い直すのです。
モノは、誰かから贈られた瞬間に、この世界に
たった一つしかない特別な存在へと変貌します。
贈与とは、モノを「モノではないもの」へと
変換させる創造的行為に他ならないのです。
だから僕らは、他者から贈与されることで
しか、本当に大切なものを手にする
ことができないのです。
近内悠太『世界は贈与でできている』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!