学校教育.財政.安全保障.宇宙開発等国策づくりに励んだ 第 2,656 号

 禁断の「革マル取り込み」で魑魅魍魎の労働

組合を屈服させ、30年以上にわたりJR東海

に君臨。政官界の人事を自在に操り国を

憂い、国を導くその一方で、国益を

ビジネスに結びつける「国商」と

呼ぶべきフィクサーだった。

 国鉄解体という戦後最大の難事に身を

捧げた改革の闘士は「怪物的黒幕」

へといかにして変貌したのか!

 「本書が解き明かすのは、鉄道をナショナ

リズムの道具とするため権謀術数を駆使

した一人の経営者の半生だ。結果と

してそれが日本の鉄道にどれほど

負の遺産ももたらしたか。重い

問いが読後にずっしりと残った」

(原武史⇔政治学者・放送大学教授)

 政策は小料理屋で動く。「梅元」は小さな

割烹料理屋で、葛西がごく親しい官僚や

JR東海の若手社員を連れ、懇談

してきた場所である。

 葛西は宇宙開発だけでなく、原発問題にも

一家言あった。東電の福島第一原発事故に

より脱原発が求められるなか、再稼働

の必要性を主張してきた。

 葛西の政界における交流について聞くと、

田久保は国鉄改革時代の中曽根康弘や

中曽根内閣の運輸大臣だった三塚博

のほか、元大蔵官僚で財務大臣や

国家公安委員長を歴任した自民

党の伊吹文明、さらに与謝野

馨と安倍晋三の名を挙げた。

 葛西が政策面で影響を受けた人物としては、

中曽根のブレーンだった瀬島龍三

が思い浮かぶという。

 「瀬島さんは中曽根政権ができてすぐ、陸軍

士官学校人脈の須之部量三韓国大使に準備

させ、アメリカの前に中曽根をソウルに

出しました。それでアメリカも日韓が

仲良くなったと大歓迎でした。

 そんな芸当を葛西さんが受け継いでいるんじゃ

ないかな。葛西さんは瀬島さんを非常に尊敬し、

中曽根政権時代から瀬島さんに一目置かれて

ツーカーでした」(田久保さん)

 左翼陣営に属する国鉄の労働組合と対峙してきた

葛西にとって、瀬島は最大の相談相手だった。

 「葛西さんは一貫して中国のやり方に対して

非常に懐疑的でした。国鉄が労働組合の共産

主義思想にやられた経験から、受け入れ

られなかったんです。共産主義国家の

なかでもとくに中国はダメだって

徹底していました」(田久保さん)

 学校教育をはじめ、財政、安全保障、宇宙開発

にいたるまで、葛西敬之はこの10年、政権と

ともに国策づくりに励んできた。

 「権力者には宿命的な不安と恐怖が生まれる。

夢のためには権力を手放してはならない……」

(本書「おわりに」より)

森 功  (著)『国商。最後のフィクサー

              葛西敬之』

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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