客観的な目で自分を観察し.6秒間呼吸を整えて心を静める 第 927 号

 誰かに嫌なことを言われて、

ついムッとする。

 激しく怒られて傷つき、

落ち込んでしまう。

 誰にでもそんな経験はあるはずです。

 そういう時、そのマイナスの思いを

消す「六秒の奇跡」と呼ばれる

方法があるそうです。

 シスターの鈴木秀子さんに解説

していただきます。

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 鈴木 秀子

  (国際コミュニオン学会名誉会長)

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 人の言動で心が動いてしまいそうになる

時、それを防いでくれる「六秒の奇跡」

と呼ばれる方法があります。

 例えば、誰かから激しく叱られたり罵倒

されたりしたような場合、「あっ、いま

動揺してしまっているな、傷ついた

な」と客観的な目で自分を観察し、

六秒間呼吸を整えて心を静めるのです。

 そうすれば、マイナスの思いが消えて

いき、気持ちを乗っ取られずに済む

と言われています。

 刺激に対してすぐに反応してしまえば、

感情の虜になってしまいます。

 自分を冷静に観察するこの練習を続けて

いくうちに、人の言うことはそれほど

深いものでも真実に根ざしたもの

でもないことが分かってきます。

 そして「人の目ばかりを気にして生きる

自分、欠点の多い自分であっても大自

然から生かされている尊い存在なのだ」

という自覚が芽生えてきて、いつの

間にか自分を受け入れることが

でき、自分自身と仲よしに

なっていくことでしょう。

 セルフイメージを高める一番の方法は、

このように人間は大自然によって生

かされていることを実感し、そ

れに感謝することです。

 人間を生かしてくれるのは大自然

だけではありません。

 親や学校の先生、友人、隣近所の人たち、

職場の上司や同僚など多くの人たちの

支えがなくては、私たちは生きて

いくことができません。

 自分に愛情を注ぎ、育ててくれようと

した人たちに思いを馳せてみること

も自己肯定に繋がります。

 もちろん、人間は成長するにしたがって

多くの失敗や挫折を経験します。

 そのことがトラウマになって先に進め

なくなる人がいるかもしれません。

 そういう時は小さな成功を自分で認め

て、自信を積み上げていくことです。

 「きょうも頑張って仕事ができた」

 「お客様から喜んでいただけた」

 「道に落ちていたゴミを拾った」という

ような些細なことでも「ああ、いいこと

ができた」と喜ぶ習慣をつける

ことが大切なのです。

 まるで親が小さな子供を褒めて育てる

ように、当たり前と思えるようなこと

でも自分で自分のいいところを見つ

けて教育していく中で、いつの

間にかセルフイメージは高ま

っていくことでしょう。

 顔の形が異なるように、人間

の個性も皆違います。

 共通しているのはただ一つ、奇跡的な命

を授かって生かされていることです。

 その素晴らしさに気づいていただく

ことが私の何よりの願いです。

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今回も最後までお読みくださり、

     ありがとうございました。感謝

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