これまで書籍や雑誌、テレビで皇室から日本文化、
外交問題までを語ってきた竹田さん。テレビ
出演のときに共演者から「どうしてそん
なにいろいろなことを知っているの
ですか」とも聞かれるそうです
が、本書では竹田さんが
初めて自らの勉強法を明らかにします。
「楽しそう」と感じる範囲を増やしていく。
「役に立てるつもり」で勉強している時点で、
それは大した勉強ではない。勉強しはじめ
たら面白くて仕方がなくなり、知りた
くてたまらなくなって、むさぼる
ように知識と知恵を求めていく
のが、知る喜びに満ちた本当の勉強だと私は思う。
自分を磨いて、自分を高めるのが学問である。
「脳がちぎれるほど考えよ」(孫正義)
自分が抜擢されるかもしれないときに備え、勉強
している人と、そうでない人では差が出る。い
つ出番や役割が回ってくるかわからない。
しかし勉強していれば、その出番に応えること
ができる。むしろ、勉強していない者に
役割が回ってくることはない。
勉強のやり方で重要なことは、まず何か一つの
専門の得意分野を持つこと。そうすれば、そ
の過程で、知識のみならず「学問の方法
論」も同時に身に着けることができる。
私が徹底的に掘り下げたのは幕末の宮中にいか
に精通するか、ということだった。これが私
とほかの皇室評論家の決定的な違いとなった。
ちまたの皇室評論家は、戦後の皇室や皇室儀式に
ついては舌を巻くほどの知識を持っている。し
かし彼らの多くは戦前や江戸以前の知識が
ないためたとえば戦後の「大嘗祭(だ
いじょうさい)」の解説ができて
も二千年余に及ぶ大嘗祭の歴
史を遡ってその意義を解説することはできない。
150年前の「幕末の宮中」に精通していても
二千年は遡れないだろう、と思われるかも
しれない。しかし、宮中文化が頂点
を極めたのは幕末だった。
そのため幕末の宮中を知れば二千年の長きに
わたって積み上げてきた最終の宮中の文
化体系を知ることができるのだ。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!