『致知』12月号(最新号)では、
JFEホールディングス名誉顧問の數土文夫氏、
グロービス経営大学院学長の堀義人氏が
内村鑑三が明治期に著した
『代表的日本人』について語り合われています。
この本は、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、
中江藤樹、日蓮上人の
5人の生き方について紹介されていますが、
この5人にはある共通点があるといいます。
その共通点とはどのようなものでしょうか。
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(堀)
私がこの5人の生き方を通して思うのは、
いろいろな逆境に直面しながらも、
そこにはすごい悲壮感があったかというと、
実は全くなかったのではないかということです。
試練を楽しむとはいかないまでも、
自分がやっていることが正しいと確認しながら、
使命に向かって黙々と歩いていく。
その時、多くの共感する仲間を得、
結果的に自分も成長できたことに
喜びすら感じていたのではないでしょうか。
私たちグロービスも、試練を挑戦のチャンス
として受け止め、それを乗り越えた後にまた
新たな挑戦をしてリーダーとして大きく成長
していくという教育のサイクルをとても大切に
しています。
その手本となるのがこの5人の生き方なんです。
(中略)
(數土)
いやぁ、示唆に富んだお話をありがとうござい
ました。僕もこれまで人生にはチャンスがある
だけだと思って生きてきました。
堀さんのお話のように、捉え方によっては
逆境もすべてが成長のチャンスなわけです
から。
さらに言えば、チャンスには偶然にやって
くるものと自分からつくっていくものの
2つがある。
それを掴むには楽しむ心がなくては駄目だ、
悲壮感でやってはいけないというのが
僕の信念ですね。
80歳を迎えてみてよく分かるのですが、
リタイアした人で悲壮感を持ったり
暗かったりする人の周りには誰も寄ってきません。
社会的な肩書はなくても明るく楽しく、
常に前向きな人であれば人は集まってくる。
(堀)
それは企業も一緒で、人を巻き込むのは結局、
強いビジョンとミッションを持っている人ですね。
志と使命感、そこに明確な経営理念が加わること
で人を引っ張る力が生まれてくるんです。
そのこともまた5人の先達に
共通して言えることだと思います。
★先人たちに現代の私たちは何を学べばいい
のでしょうか。『致知』には人生を豊かに
するヒントが満載です。
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!