『隷属国家日本の岐路』の評判は上々でした。
本書はその改訂版として新たに刊行する書籍
です。当時から状況が変化した部分などに
追記や一部修正を施しましたが、基本的
には以前の内容がそのまま通用します。
12年前に書いた「日本改革本」が今
でも通用するということは、日本
はほとんど何も変化していないということです。
日本企業の技術は、世界一。これからは中国と
かぶらない、「とても高くて良質な製品」
を供給していけばいい。
ブランド化を進め、高品質・高価格で売る。
これの、国家としてのメリットは、第一
に製造業の空洞化が進まない。
第2に、供給を過度に増やす必要がない
ので少子化でも大丈夫。第3に、人件費
をケチる必要がないので、社員・国民
が豊かになる。
第4に、供給を増やす必要がないので、
残業する必要がない。
日本人は、日本人のままでいい。
私がロシアにいたとき、何を聞かれるかと
いえば、「禅の本質を教えてくれ」「武
士道の本質を教えてくれ」といった
こと。日本人の私に、「英語を
教えてくれ」と頼むロシア人はいない。
国家も個人も同じく、金銭面や経済では、
上がり下がりがある。苦境に陥ったとき
に力を与えてくれるのは、外国では
ない。それは私たちの歴史であり、
私たちの文化なのだ。
「私たちの先祖は、蒙古が来襲しても、黒船
が来ても、原爆を落とされても大丈夫だった。
今回も私たちには、乗り切る力がある」と
確信すること。力がみなぎってくるの
を感じるのではないか。
外交とは、国益を追求する手段である。
日本以外の国々は、日々金儲けのために
外交をしている。
「穀物の輸出制限は、これからも起こる」
ということ。これは確実なり。そのため、
日本は、「自国民が飢えずに食べて
いけるだけの供給力」を維持して
おかなければならない。
わたしは常々、「国にもライフサイクルが
ある」という話をしている。私は、国家の
ライフサイクルを、前のシステムからの
移行期・混乱期、成長期、成熟期、衰
退期とわけている。
どの国家もやがて衰退するが、ここに一つの
希望がある。ライフサイクルを超越している
民族がいる。それが「ユダヤ」なり。
ユダヤの人口は、世界の0.2%程度しか
いない。しかし、世界の大富豪を上から
400人数えると、約15%はユダヤ人だ。
北野 幸伯 (著)『「自立国家」
日本の創り方』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!