今日、自分は死ぬかもしれない―。内戦の
続くコートジボワールで著者は死を覚悟
したという。その名の通り、主に外国
籍の兵士で構成されるフランス外人
部隊。6年半、在籍した日本人が
その経験を余すところなく書く。
そのあいだにコートジボワールやアフガニ
スタンなどに派遣されています。
戦争が続いていたアフガニスタンでは最前線
における作戦行動にも加わりました。個人的
にどれほどのことをしたかはともかく、
戦争を経験したわけです。
私のように戦地に派遣される場合もたしかに
あります。しかし契約期間中、一度も戦地
に派遣されないでいる部隊兵も少なく
ありません。
戦地に派遣される場合にしても、在籍して
いるあいだのごく限られた期間だけです。
それ以外の時間はどのように過ごして
いるのかといえば『鍛錬と我慢の毎日』です。
大抵の人のイメージとは程遠いと思います。
多くの時間は、掃除などをはじめとした
雑用をしているのが現実なのです。
私が所属していたのは、「第二外人パラ
シュート連隊(2REP)」といいます。
その名は世界的にも知られていて、「REPは
立派に戦う」との評判も高くなっていました。
そうした見られ方をされていることにして
も、ふだんから私たちが、あまくない
環境に身をおき、厳しい訓練を受
けているからだと思います。
「訓練が厳しければ、実戦がラクになる
(Train Hard, Fight Easy)」という
言葉があります。それだけのこと
はやっているという自負もあります。
「民間人に犠牲者が出たら、我々の負けだ」
とも念押しされました。 アフガニスタンに
おけるフランス軍のスタンスだといって
いいでしょう。それにはやはり従うだけです。
専門職種としての「特技課程」で何を選択する
かは非常に重要です。通信兵、衛生兵、車両
整備士のほか、給養員(炊事係)、事務員、
体育指導員などがあります。
それまでの訓練における評価や得意技能、過去
の学歴や職歴、犯罪歴なども考慮したうえで
振り分けられるので、必ずしも希望が
通るとはいえません。
外人部隊への入隊を考えるなら、思いどおり
にはいかない苦しい五年間に耐える
覚悟が必要です。
野田 力 (著)『フランス外人部隊。その
実体と兵士たちの横顔』
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!