内戦を完璧に封じ込めた「1.0」=江戸、包括
的な近代化を達成した「2.0」=明治、弱点を
強みに変えた「3.0」=戦後。そしていま、
日本は自ら戦える国「4.0」に進化する!
世界的戦略家による緊急提言 ! 日本に核武装
はいらない。必要なのは「先制攻撃能力」
と「作戦実行メンタリティ」だ。
日本の問題は、1945年以降、有効に機能して
いた「戦後システム」が、北朝鮮というむき
出しの脅威には対応できなかったという
ことだ。日本のチャンスは北朝鮮の
非核化が本格的に開始されてから
だ。見事なパレードを行う軍隊は、
ほぼ実戦で役に立たない。無駄なこと
にコストを使っているからだ。
内戦を封じ込めた「江戸システム」の凄さ。
私は、日本人が戦略下手どころか、きわめて
高度な戦略文化を持っていると考える。
17世紀のはじめ、徳川家康という最高レベル
の戦略家があらわれ、江戸幕府という完全
なシステムを構築した。このシステム
の凄いところは、内戦というものを
ほぼ完璧に封じ込めたことだ。
1945年、日本はまた新しいシステムを発明
した。この「戦後システム」の特徴は、弱
点をすべて強みに変えた点にある。
同盟メンテナンスという戦略。「戦後シス
テム」は軍事的敗北を経済的勝利に変える
ことができたシステムである。
何もしないことが戦争を招く。戦争を防ぐ
には、敵の買収、友好国への援助、さら
には、先制攻撃で敵の攻撃力を奪う
こと、相手に降伏することなど、
さまざまな選択肢が考えられ
るが、何もしなければ戦争
への道をとめることはできない。
「特殊部隊」とは小規模で、目立たず、効果的
な組織でなければならない。そこで求められる
のは、支援のない状態で自律的に活動できる
能力であり、リスクを恐れない精神である。
日本の場合、特殊部隊的な動きが必要と
されるのは、たとえば情報収集である。
日本に唯一足りないのは現地での諜報活動、
つまりフィールド・インテリジェンスである。
現地に赴いて色々なことを観察したり見聞き
したり、そこで友人をつくるような任務で
ある。こういった活動は非常に有益だ。
たとえば日本がどこかの国にODAで資金提供
を行い、道路を建設する計画が持ち上がった
としよう。そのとき必要なのが、現地で
のフィールド・インテリジェンスだ。
米中の対立の主戦場は、もはや軍事的な領域
から、地経学(ジオエコノミックス)的領域に
移りつつある。もし日本が本当にリアルな
戦略を考えるならば、最優先される
べきは少子化対策だ。
エドワード・ルトワック『日本4.0:国家戦略
の新しいリアル』(奥山真司氏、翻訳)
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今回も最後までお読みくださり、
ありがとうございました。感謝!